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生産量No.1は山形!【さくらんぼ】の品種と特徴を一挙にご紹介!

6月上旬から食べ頃を迎えるさくらんぼ。品種によって山形、北海道、山梨など産地もさまざま。生産量No.1を誇る山形で発見された「山形美人」をはじめ、人気のある主な品種を一覧化。甘い実の見分け方やランクについて、さくらんぼの特徴を紹介します。

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もらってうれしい、あげてうれしい、見た目も愛らしいさくらんぼ。6月頃から近所の八百屋やスーパーに並び出すと、少し高くてもついつい買ってしまう魅惑のフルーツです。お店で良く見かける山形県産は、さくらんぼの産地として知られていますが、実は品種まではあまり意識したことがありませんでした。国内でも100種類以上の品種があると言われるさくらんぼについて、それぞれの特徴や収穫の旬、店頭でのおいしいさくらんぼの見分け方など、さくらんぼにまつわる豆知識も紹介します。

桜の木になる?さくらんぼの木について

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漢字で「桜桃」と書くように、さくらんぼは桜の木になる果実。一般的に「桜」で思い浮かべるのはソメイヨシノですが、この桜は観賞用でさくらんぼが実る桜は「セイヨウミザクラ(西洋実桜)」という種類の木。元は北西アフリカ、西アジア、ヨーロッパあたりで自生していたそう。セイヨウミザクラの花はピンク色にはならず、白い花だけが咲きます。開花時期はソメイヨシノより少し遅く、収穫時期となる6月〜7月頃には赤い実を実らせてさくらんぼの食べ頃がやってきます。
ちなみに、桜餅で使われる桜の葉は「オオシマザクラ」という種類の桜の木。葉が大きく産毛が少ないので塩漬けなど、食用に最適らしいです。

観賞用、食用といろいろな種類がある桜の木。花が咲く頃はちょっとだけ意識して、桜に注目してみてはいかがでしょう?

さくらんぼの旬と産地

旬の時期はいつ?

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さくらんぼが市場に出回るのは、例年6月〜7月頃。ハウスで育てられる品種もあるので、早いものでは4月中から収穫されますが、一番の旬は山形の品種「佐藤錦(さとうにしき)」の収穫が始まる5月後半〜6月にかけてと言われます。早い時期から収穫できる品種もあれば、「紅秀峰(べにしゅうほう)」のように7月初旬においしさのピークを迎える品種もあるので、タイミングによっていろいろな種類を数ヶ月間楽しめるのがうれしいところ。

また、さくらんぼと同時期に出回るのが「アメリカンチェリー」。アメリカンチェリーも5月上旬はカリフォルニア産、6月中旬はワシントン州やオレゴン州産と産地が変わり、長ければ7月いっぱい楽しめます。

一番多く収穫している産地はどこ?

さくらんぼの産地として一番に名前が挙がるのは、やっぱり山形でしょう。一般的に有名なだけあって、山形のさくらんぼ生産量は全国トップ!なんと市場に出回っている約8割が山形で収穫されたものだとか。産地として次に多く採れるのは北海道で、ほかには山梨、青森、長野などで収穫されています。

なぜ山形はさくらんぼ大国なのか?

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ラ・フランスや桃などの産地としても知られるフルーツ県の山形ですが、県内にさくらんぼが入ってきたのは明治8年とのこと。元々日本へ伝わったのが明治元年で、ドイツ人が北海道にさくらんぼの木を植えたのがはじまりと言われています。その後、さらにアメリカから輸入した苗木を育てて、試作のために全国へ配布したそうですが、順調に育ったのは北海道と東北地方のみ。山形では比較的被害は少なかったものの、大半が霜害や梅雨、台風によって失敗に終わったようです。

今のように、山形がさくらんぼの産地となった背景には、本多成充(ほんだせいいん)という人物の功績があります。
当時本多成充は、さくらんぼを含む西洋野菜の農産物を試作する取り組みを行なっていて、その過程でさくらんぼは「水ハケの良い畑であれば育つ」ということがわかっていきました。本多成充は農家の人たちにもさくらんぼの苗木を植えように勧めていき、徐々に山形での本格的な育成が始まったのです。そして、最終的にさくらんぼの認知度を全国区に押し上げたのは、「佐藤錦」を開発した佐藤栄助(さとうえいすけ)です。「佐藤錦」が生食用のフルーツとして広まったことで、山形はさくらんぼ生産量No.1の県として現在に至ります。

さくらんぼにはランク(等級)がある?

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ランク決めには大抵、複数の基準が設けられます。
さくらんぼ大国の山形では、「サイズ」と「果実の色(着色)」によって最終的なジャッジがなされるようです。

山形の基準では、サイズは重さではなく「果実の直径」で、S〜4Lまでの5段階で分けられます。生食用に販売できるのはMサイズ以上。Sサイズは加工用に使われます。着色基準は「さくらんぼがどのくらい色づいているか」で判断され、さらに品種によってその基準が異なります。

たとえば、「佐藤錦」の場合は着色60%以上で「秀」ですが、「紅秀峰」は着色65%以上でなければ「秀」として認められません。そして、どちらの品種も着色50%未満のものは加工用となります。

さくらんぼを箱単位で買うのであれば、その側面に品種・着色度合い(等級)・サイズ(階級)が書かれているケースがあるので、ランクを見極める目安にしてみると良いでしょう!

おいしいさくらんぼの見分け方

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八百屋やスーパーなど店先でさくらんぼを購入する場合、ずらりと並んだ数あるパックの中から状態の良いものを見極めるというのはなかなか難しい技。果実が傷んでいないかどうかだけでなく、せっかくなら食べ頃でおいしいものが選べるようになりたいですよね!
おいしいさくらんぼを見分けるいくつかのチェックポイントとその見分け方を紹介します。

【おいしいさくらんぼの見分け方】
チェック項目 見分けるポイント
サイズ ・果実が小さいと糖度が低いため、小粒なものより大粒のものを選ぶ。
(※山形の基準ではMサイズ=19㎜以上、Lサイズ=22㎜以上を選ぶと甘味が強い傾向)
着色
(色づき)
・さくらんぼは追熟しないので青や黄色ではなくしっかりと色づいているものを選ぶ。
・鮮やかでつややかなものがベスト。
・茶色っぽい変色している部分があるものは避ける。
その他 ・枝の色が鮮やかな緑色のものを選ぶ。鮮度が落ちると枝が茶色くなってくる。
・果皮・果実が硬いときは、さくらんぼの色がより濃い方がおいしい。
 

販売元にお任せとなる通販での購入は、実物を確認できないから不安に感じるかもしれません。ところが、ギフト用のさくらんぼは大抵が22㎜(Lサイズ)以上のもので、等級も着色60%以上の「秀」もしくは着色70%以上の「特秀」を詰めることが一般的。状態が良く食べ頃のさくらんぼを詰め合わせてくれる通販で、ランクの高いさくらんぼを味わってみましょう!

 
▶さくらんぼの主な品種名(種類)と特徴を一覧で紹介!

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番匠郁
番匠郁

ライター時々料理人

道産子と九州男児のハーフ。関西弁、大分弁、金沢弁を話すトライリンガル。
アーティスト山村幸則氏の作品制作に携わったことをきっかけに、働き方や住む場所に捉われない生き方を模索するようになる。
コミュニケーションアートを通してまちづくりに関わるなか、「人の集まる場所には食がある」ことに気がつき、以来、食を媒介した街・人・アートの仲立ちプロジェクトを幅広く展開。
役者として舞台に立ちながら開始した劇場ケータリング”劇場メシ”では、演者やスタッフを食で支える裏方の裏方として活動。生産現場にも足を運び、土を耕し自ら収穫して料理をつくる体育会系ライター。
動画作成チーム”ButterToast”ではシナリオも担当。

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