おいしい桃の見分け方
桃は以外と高級品。近所のスーパーや八百屋で手に入るお手頃品だとしても1個250円〜400円ほどとあまり安すぎる値段では取引されないことが多いです。大好きでたくさん食べたいけど、高価なフルーツが故に、中には我慢している人もいるのではないかと思います。せっかく桃を買ったのであれば、よりおいしいタイミングで桃を食べてみませんか?どんな桃がおいしいのか、食べ頃の桃の見分け方を伝授します。食べ頃のタイミングは?
まずは桃が柔らかくなっているかどうかが重要です。指で軽く触れて、果肉が少し押されるような柔らかさがベストなタイミング。触れるだけで果皮が剥けてしまったり、果肉が潰れるようであれば熟し過ぎ。生食で早めに食べるか、ジャムやコンポートするなど最後までおいしく食べられるように工夫してみましょう。おいしい桃を見分けるには、形・色・大きさ・果皮・香りをチェックすると良いようです!見た目や形から判断
桃の表面には縦に伸びる縫合線(割れ目)がありますが、真上から見たとき、縫合線に対して左右のバランスが対称になっているもの、そして横長で楕円形に見えるものを選ぶようにします。また、まだ硬さがある桃はお尻の部分に青さが残っているのですが、だんだんと熟してくるとお尻の青い部分が白くなってくるので目安にしてみてください。
桃を選ぶときに大切な全体的な色合いは、食べ頃なのか赤っぽい桃。ピンクよりも赤色が強いものは糖度が高い証拠です。黄色くなってきているものは鮮度が低く、緑色が強いと硬い桃。見た目からも、食べ頃なのか、もう少し熟した方がいいのか、早く食べなければいけないのかがわかります。
大きさと香り
小さい桃より大きな桃を選びましょう。中玉以上で持ったときに重さがしっかりとあるものが果汁が多く甘い桃だと判断されます。そして、今が食べ頃の桃は香りが強いのも特徴。桃らしい甘いにおいがパッケージや包装を通り越して香ってくるとベストです。【桃ランキング】人気の品種とおすすめの品種はこれ!
数ある桃の品種の中でも、人気がある品種・おすすめの品種をカテゴリ別に紹介します。同じ種類の桃でも品種によって特徴が少しずつ異なるので、旬の時期には参考にしてみてください。売れ筋ランキングも併せてチェック!白桃の人気品種
さくら白桃
白桃の中でも人気の高い「さくら白桃」は、桃の旬の時期でも晩秋になって収穫の頃合いとなる「締めの桃」です。新しい品種のため生産量が少なく手に入りにくいことで人気が高まっているという背景もあります。収穫したばかりのときには歯応えを感じるくらいの硬さがありますが、追熟させていくことで徐々に柔らかさを増していきます。硬さがあるに糖度が高いのが特徴的な品種です。あまとう
「川中島白桃」と「紅国見」の交配種。見た目の赤さに反した果肉の白さのコントラストが美しい品種です。桃特有の甘い香りは控えめで、食べるとサクサクとした硬めの食感が楽しめます。実は硬いのに繊維が少なく、多果汁で酸味が少ない不思議さがあります。そして、糖度はその名を表す14〜16度。抜群に甘く、これまでの桃のイメージを変えてしまうかもしれない力を秘めています。黄桃の人気品種
黄美娘(きみこ)
黄美娘は山梨県笛吹市の川井遊覧農園で発見された突然変異の品種といわれています。本来黄桃は果実が硬いこともあり加工品に向いた種類とされていますが、黄美娘は黄桃によくある硬さを感じさせず、例えるならマンゴーのような少しねっとりとしたようなしなやかさを持ち合わせている桃です。甘味もしっかりしていて酸味が少ないので生食にも適した黄桃として人気です。光月(こうげつ)
「川中島白桃」と「ゆうぞら」の交配種。商品登録されたのは2008年とまだ新しい品種です。果皮も果肉もほぼ同じ色で、色味に変化がないのは桃としては珍しいと言えるでしょう。収穫したばかりの光月はゴム質で硬く柿と間違えてしまいそうな食感と味だそう。熟してくると黄美娘のように南国のフルーツのような食味になるので、興味があれば熟す前と後で食べ比べ変化を楽しむのも良いかも。白鳳の人気品種
白鳳(はくほう)
桃の種類としても代表的な「白鳳」は、「白桃」に「橘早生」を掛け合わせた交配種です。元はいち品種ですが、「白鳳」を元にしてさまざまな新しい品種が誕生したことでそれらは「白鳳系」と総称で呼ばれるようになりました。甘味が強く酸味が少ない桃の中でも特にジューシーな品種です。滴るくらいに果汁が多くジュースのような感覚も。とにくかく桃の甘さを味わいたい人に人気です。日川白鳳(ひかわはくほう)
「白鳳」の枝変わり品種。白鳳系らしい滴るような果汁が印象的な品種の桃です。糖度は低いですが甘さはしっかりと感じられます。果肉の柔らかさとのバランスも良く、6月下旬〜7月頃の同じ時期に食べ頃の旬を迎える品種の中でも人気は高いです。白鳳系の品種はどの品種も丸かじりして食べたいものばかり。桃の甘さを口の中いっぱいに感じるには最適で最高と言っても過言ではないでしょう。最高級品!高級桃と幻の桃
清水白桃(しみずはくとう)
「清水白桃」は岡山県のブランド桃の一つで、「桃の女王」の別名を持つ最高級品。完熟しても見た目が変わらず、白く美しいままであることも特徴。甘い香り、ジューシーな果汁、上品な甘味と、高級桃に相応しい三拍子そろった非の打ち所がない品種です。さらには清水白桃の中でも、見た目や糖度による等級が決められていて、等級がつかないものは加工品に。お中元や贈り物としても人気です!いけだ
「幻の桃」と呼ばれている「いけだ」。生産地が限定されていることや栽培が難しい品種であることもさることながら、他の品種では類を見ない糖度15度の桃。格別に甘く香りも芳醇。希少性が高く食味も申し分ない!「いけだ」が「幻の桃」 という異名で呼ばれる所以(ゆえん)です。袋がけ栽培を行わず日光を浴びせ栽培するので、夕日のように赤く、果汁の多い完熟桃に成長します。おすすめ品種【3種】
あかつき
「白桃」と「白鳳」の交配種。福島県を代表する桃の品種。果肉は緻密でとろりとしていると言われますが、柔らかすぎることはなく適度な硬さもあるので日持ちは良い方です。収穫したての頃は果皮が上手に剥けないこともありますが、追熟してくると手でするっときれいに剥くことができます。糖度も高めで酸味が少ないのもポイントです。おどろき
白鳳の枝変わり品種にも関わらず、優しくて控えめな甘さの「おどろき」。その一番の特徴は、なんと言っても果実の硬さにあります。旬の時期に食べても、果肉に「パリパリ」もしくは「カリカリ」とした、しっかりとした歯応えを感じることができるでしょう。「硬い桃」として知られていて、この硬さが好きな人にはたまらない品種だそう。まさに驚きの桃!まどか
サイズが大きく味が良いと評判の「まどか」は、果肉は柔らかくなって多少鮮度が落ちてきても、甘さはそのままという優秀な品種。本種は「大玉あかつき」の自然交雑で誕生したそうですが、果汁の多さや果肉の柔らかさは「白鳳」を思い出させる食味だそう。8月中旬から下旬までのごく短い期間にしか収穫されないので、「まどか」に出会ったときはぜひ食べてみてください![spacekey_affiliate_shortcode key=14]
桃の品種/売れ筋ランキング
同じ品種でも産地が違うと食味は変わってきます。その土地のいいものを食べると、食材を通して、土・水・風・温度などの自然環境や、土地の風土が、作物づくりに深く関わっていることがダイレクトに伝わってきて面白いですよね。どんな品種のどの産地の桃が人気があるのか、売れ筋ランキングも要チェック!桃の売れ筋ランキング
一目でわかる桃の特徴の一覧表
今回紹介した桃の特徴を一目でわかる一覧表にしました。収穫時期や食べ頃の時期をチェック!品種名 | 収穫時期 | 特徴(糖度・味・食感・酸味など) |
さくら白桃 | 8月下旬〜10月上旬 (食べ頃は9月上旬〜中旬) |
・糖度は高い ・徐々に追熟させて好みの柔らかさで味わえる・甘みもあって美味 |
あまとう | 6月下旬~7月上旬 | ・糖度14〜16度 ・サクサクとした食感で香りは控えめ ・果汁は多く酸味は少ない |
黄美娘(きみこ) | 7月中旬〜9月中旬頃 (食べ頃は8月) |
・糖度12度 ・マンゴーのようなねっとりした食感 ・甘くて酸味が少なく生食向きの黄桃 |
光月(こうげつ) | 9月下旬〜10月上旬 | ・糖度14度 ・初めは柿のような食感と味、熟して変化する |
白鳳(はくほう) | 7月中旬〜8月中旬 (食べ頃は7月中旬〜 8月上旬) |
・とにかく甘さが強い白桃 ・酸味が少なく果汁が多い |
日川白鳳(ひかわはくほう) | 6月下旬〜7月上旬 (食べ頃は6月下旬〜7月) |
・糖度12度前後 ・糖度は低いがしっかりとした甘さがある ・白鳳系らしい果汁の多い品種 |
清水白桃(しみずはくとう) | 7月下旬〜8月上旬 | ・糖度10〜12度 ・香りが甘く、甘味が強い、酸味が少ない ・贈答品や贈り物にも人気がある |
いけだ | 8月中旬〜9月上旬 | ・糖度15度 ・「幻の桃」と呼ばれる希少性が高い品種・芳醇な香りと高い糖度が特徴 |
あかつき | 8月中旬〜8月末まで | ・糖度12~14度 ・果肉は柔らか過ぎず適度な硬さがある ・日持ちが良いのもポイント |
おどろき | 8月中旬~ 9月中旬 | ・糖度14度程度 ・白鳳の枝変わりなのに歯ごたえのある硬い品種 ・優しい甘み |
まどか | 8月中旬~8月下旬 | ・糖度12〜15度 ・多少柔らかくなっても甘みが落ちない ・収穫時期が短い |