多種なのに希少な日本酒。飲んでみたい!【十四代】憧れの8本

幻の酒とも言われる日本酒ブランド、十四代。純米吟醸や大吟醸などの種類や焼酎もあるが、どれも入手困難だから特約店での定価購入も至難。そこでまだ飲んだことがないという方に、通販でも買えて、まずは押さえたい人気の3銘柄(本丸・龍泉・七垂二十貫)を徹底解説します。


出典:たべごと編集部

山形の名酒「十四代」。日本酒の好きな人なら、この名前を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。存在しているはずなのに、なかなか手に入らない幻の酒として知られ、定価での入手は困難な状態。お店で飲むには、蔵元と契約している特約店に行けば飲める確率は上がるのですが、それでもなかなかお目にかかれず、日本酒ファンの間でますます人気が高まり、さらに入手が困難になるというプレミアのスパイラル

 

「フルーティーで飲みやすい」「一升がスイスイ飲める」「ほかに飲んだことがない日本酒」と飲んだ人が口を揃える美酒「十四代」。私も一度は飲んでみたい!そんな幻の日本酒についてご紹介します。


幻の日本酒ブランド「十四代」とは

山形発!「十四代」が人気になったワケ

出典:ぱくたそ

なぜ「十四代」はここまで人気となったのでしょう。

当時、辛口が主流だった日本酒界。そのブームを打ち破るかのように登場したのが「十四代」でした。米の旨みと甘みに、フルーティーでエレガントな香りが漂う芳醇旨口の新しい日本酒は、たちまちファンの間で人気を博しました。加えて、「十四代」を醸造している高木酒造が自社メディアを持っておらず、「十四代」に関する情報が多く出回らなかったことも相まって、結果的に「幻の酒」として世に知られるようになったのです。

 

現在では「入手困難である」ということ自体が、その人気に拍車をかけており、プレミア酒としてますます市場価値が高まっています。


その名前の由来

出典:Pixabay
「日本酒=淡麗辛口」という当時の日本酒界の常識を打ち破った「十四代」。特許申請時に「十三代」「十四代」「十五代」「十六代」…と申請したところ、実は「数字は特許が取れない」ということが判明。ところが、なぜかそのうちの「十四代」だけに申請許可が下りたのです。十四代目当主・高木辰五郎氏は、特許取得ができた理由について「誰かの名前だと思われたのではないか」と冗談混じりに語っていますが、「たまたま一つだけ通った特許」という偶然性も。「十四代」の知名度を押し上げるための要素になっているのではないかと思うと、不思議な縁を感じずにはいられません。

できるだけ定価で入手したい!

定価で入手する方法


出典:ぱくたそ

「十四代」は他と比べると、定価でもそこそこの値がするものが多い銘柄。しかも、人気があるにも関わらず生産量が少ないため市場価値が高く、定価での購入はかなり困難だと言われています。でも本音を言えば、できるだけ定価に近い値段で購入したいと思いますよね。

 

「十四代」をできるだけ定価で入手するコツ、1つ目は「提携している酒屋へ出向くこと」。直接蔵元へ行ったとしても、大抵は卸す酒屋やお店が決まっているので、その提携酒屋へ出向く方が蔵元へ行くよりも話が早いでしょう。

ただし、出荷時期などを把握して出向いたとしても「十四代」のようなレア商品は、常連さんや得意先へ優先的に販売され、簡単には購入できないかもしれません。酒屋に何度か足を運んで顔を覚えてもらうようにしておくなどの対策を取りつつ、運が良ければ手に入るかもしれない…地道ですが、諦めずにそこは頑張るしかありません。

2つ目の方法は、抽選会への参加です。酒屋の店頭やWebサイトで定期的に抽選販売を行っているところもあるので、この抽選に応募して、定価購入を目指すのも方法のひとつです。


希少で入手困難なのにたくさんの種類

「十四代」は生産量が少なく希少価値が高い日本酒ですが、その種類は27種類と非常に多く、同じ銘柄のなかでもランク分けができるほど。これだけ種類が多いのに、そのどれもが希少性の高い日本酒であるということに驚きです。そこで数ある「十四代」銘柄の中から、通販でも買える&ファン垂涎の8本をご紹介します。


人気の【吟醸酒・大吟醸酒】から4本


純米吟醸酒 特吟

中辛口の生貯蔵酒。容器が300mlと軽量で、まずはお試しという方にも。すっきりと上品な飲み口で「十四代」の銘柄らしい味わい深さもあります。

ITEM
特吟 生貯蔵酒
・容量:300ml
・アルコール度数:14度

吟醸酒 別選 播州山田錦

どんな料理にもよく合うと評判の純米吟醸。米は兵庫県特A地区の山田錦を使用。720mlサイズで20,000円代と、数ある「十四代」の中では比較的値ごろ感のあるお酒です。

ITEM
十四代 別撰 純米吟醸 播州山田錦
・容量:720ml
・アルコール:16度

とてもフルーティで飲みやすいものでした。とても満足してます。


大吟醸酒 角新 原酒 槽垂れ

「十四代」の角新は貴重な大吟醸槽垂れ酒です。瑞々しい香りとうま味が楽しめる名酒ですが、入手難易度が高く、市場にもあまり出回っていない幻の銘柄。

ITEM
十四代 角新 原酒 槽垂れ
・容量:1800ml
・アルコール度数:15度

純米大吟醸酒 白雲去来

蔵元の創業400年を記念してつくった銘柄。山田錦と愛山特米を使用し、氷温で1年熟成させた純米大吟醸酒です。720mlサイズで価格が10万円以上するという高級酒ですが、飲んだ人は皆口を揃えて「芸術的な味わいである」と称賛する、一度は飲んでみたい銘柄。

ITEM
十四代 白雲去来 純米大吟醸
・容量:720ml
・アルコール度数:16度

 
とにかくどの銘柄も常に品薄なので、すぐに売り切れてしまうようです。発見したときにすぐ購入!がまずは一番の近道ではありますね。

プレミアムな3銘柄【本丸・七垂二十貫・龍泉】から4本

「本丸」の2本

特別本醸造酒『十四代 本丸 秘伝玉返し』

「十四代」の人気に火がつくきっかけとなった伝説の日本酒でもあります。「本丸」の由来はお城の本丸から名付けられたもの。「秘伝玉返し」とは、自社の純米粕取り焼酎にアルコール添加して、酒を水で割った玉酒を戻すことから「 秘伝玉返し」と付けられたそうです。

 

醸造アルコール無添加のものが「純米酒」を名乗れるので、この本丸は「本醸造酒」というカテゴライズに。ですが、添加するアルコールにもこだわり、独自の製法技術によって本醸造とは思えない味わいを生み出したことで評判です。本醸造に植えつけられた「薄い・軽い」というイメージを覆した銘柄!一口含むとバニラのような香りに包まれ、穏やかで上品な味わいなのだそう。

ITEM
十四代「秘伝玉返し 特別本醸造 本丸」

・原料米 : 五百万石
・使用酵母:小川酵母
・日本酒度 : +2
・酸度 : 1.2
・ALC度 : 15度



 

新生酒『秘伝玉返し(本丸・角新)』

「十四代」のスタンダードである「本丸」の新酒・生酒。この銘柄は年に一度の限定品なので、お目にかかる確率も少ない一品です。新酒らしい華やかな香りとバランスの良さが特徴で、ジューシーな甘味が口の中に広がる秀逸な銘柄だとか。

ITEM
十四代「秘伝玉返し 本丸 <角新>」
・原料米:五百万石
・使用酵母:小川酵母

・精米歩合:60%
・酸度:1.2

・日本酒度:+2

・アルコール度:15度

七垂二十貫

「七垂二十貫(しちたれ にじゅっかん)」とは、蔵元である高木酒造に代々伝承される大吟醸で、揚げ槽(ふね)時の尺貫法に由来。現代では雫酒(酒の重みで自然としたたり落ちたものだけをとった酒)の収量を意味します。二十貫は75kg(貫は重さの単位)なので、お米75kgから搾り取ってつくられるのが「七垂れ(滴)」しかないということ。いかに貴重で贅沢なお酒であるかということが、この銘柄からよく伝わってきます。ほかの銘柄でも「七垂二十貫」と説明が出てきますが、「十四代 七垂二十貫」同様に、僅かしかとれない希少なものであることが、この言葉を通してわかります。

「十四代 純米大吟醸 龍月」と同じ兵庫県特A地区吉川町産・愛山と桜清水の仕込み水を使い、斗瓶囲い(とびんかこい)と呼ばれる製法を用いて造られる純米大吟醸(精米歩合40%)。米の表面を多く削っているので、雑味が少なく芳醇な香りが引き立つのだそう。毎年7月・10月と年に2度出荷されますが、流通ルートは限られているため定価の10倍ほどで取引されることも珍しくありません。

ITEM
十四代『七垂二十貫』(720ml)
・原料米:愛山
・精米歩合:40%
・ALC度 : 15度


一升瓶ならこちら。

ITEM
十四代『純米大吟醸 七垂二十貫』(1800ml)
・原料米:愛山
・精米歩合:40%
・ALC度 : 15度

龍泉

マニアの間ではお宝級となっている最高ランクの日本酒「十四代 龍泉」。販売されている全日本酒の中でも希少価値が最も高く、価格も数十万円を超える、まさに「酒の中の酒」。兵庫県特A地区の山田錦を精米歩合35%まで磨き上げ、限界低温醗酵させた後、雫取り斗瓶囲いしたものを、さらに氷温貯蔵熟成させた純米大吟醸酒。

 

限界まで米を磨き上げている分、フルーティーさは他の銘柄よりも秀でていて、洗練さが際立つ飲み口に。酵母や仕込み水にもこだわり抜き、手間暇かけられた極上の逸品がこの「十四代 龍泉」なのです。

 

そして、その最高級の日本酒をおさめる化粧箱や瓶も、香港の彫師である陳錦栄氏が「龍泉」をシンボルにした双龍と泉の図柄を施してデザインした特注品。パッケージデザインは途中で変更されたらしく、販売初期の頃は赤いデキャンタボトルだったとのこと。すでに生産されてはいませんが、もしも初期デザインが見つかったとしたら、それを奇跡と呼んでも良いでしょう。

ITEM
十四代『龍泉』
・原料米:山田錦
・仕込水:「桜清水」自然湧水

・精米歩合:35%
・ALC度:16度

焼酎やリキュールも人気

高木酒造では日本酒以外にも焼酎やリキュールも造られているので、何点かご紹介しましょう。


十四代 隼

読み方は「隼(はやぶさ)」。高木酒造の米焼酎は4050度という低温で、特殊な単式蒸留器を使って蒸留させます。日本酒と同じように低温発酵の技術を用い、長期間熟成させることで米そのもののうま味を生かす方法でつくられた焼酎は、まるで吟醸酒のような爽やかな味となります。

ITEM
十四代 秘蔵焼酎『焼酎 隼』(720ml)
・ALC度 : 25度

十四代 秘蔵 乙焼酎

通販サイトによっては「乙」の字が抜けていることがあるようですが、正式名称は「十四代 秘蔵 乙焼酎」。「乙」は「乙類(本格焼酎)」の意味なのだそう。力強い吟醸香と、焼酎なのに日本酒らしさもあるのが「十四代」の焼酎。酸味のある強い吟醸香が清々しく、焼酎とは思えないほどに、日本酒に近い口当たりだとか。価格も比較的安定しているので求めやすいです。

ITEM
十四代『秘蔵 乙焼酎』
・ALC度 : 25度

リキュール グレースフル優雅

高木酒造がつくったシェリータイプのリキュールワイン。リキュールワインというのは、アルコール度数815%のスティルワイン(非発泡性ワイン)に、ブドウからつくられたブランデーなどのスピリッツを加えて、アルコール度数を1522%にしたもの。暑い地域でワインづくりを行う醸造者たちの知恵から発端してつくられました。

 

高木酒造の『グレースフル優雅』は、代々高木酒造に伝承されている蘭引酒の技法をベースにして、28年かけてようやく誕生した銘柄です。干しブドウを連想させるような独特の香りがするそうで、プレゼントとしてだけでなく食後酒としてもぴったり。

ITEM
十四代『グレースフル優雅』
・ALC度 : 21度

十四代を生む「高木酒造」について

出典:Pixabay

高木酒造のある山形県村山市は、県のほぼ中央に位置する内陸にあります。中でも「富並」という土地は、冬になると辺り一面真っ白な景色に早変わりする、雪国という言葉が良く似合う場所にあります。そして「雪に覆われてしまうこの土地だからこそ“もろみの発酵”がうまくできるのだ」と十四代目・辰五郎氏は言います。

 

酒づくりは、もろみの中で行われる複雑な発酵工程が要です。この発酵がバランスよく行われるかどうかで、酒の味や質などすべてが左右されていきます。また発酵期間中、野生の菌に汚染されないようにするため、酒づくりは通常気温の低い冬期に行われます。そのため杜氏の酒づくりは、醸造期間中、凍えるような寒さの中で続くのです。

 

「はじめから終わりまで、徹底して手抜きをしない」というストイックな気持ちで酒づくりに向き合う、十五代目・顕統氏。精魂込めて造りあげた初めての酒が、まさに「十四代」です。自分と向き合い酵母と向き合い、孤独で厳しい環境下に悩みながらも出来上がった銘柄が、今こうしてプレミアム酒として成長を遂げているわけです。

 

山形県という雪深い土地の寒さに守られて、代々受け継がれてきた高木酒造の酒づくり。十五代目の若い杜氏が努力と持ち前のセンスで生み出した日本酒。やはり、幻を追い求めても、一度は飲んでみたい酒です。


高嶺の花のような酒でも、手を伸ばしたい

出典:Pixabay

売り切れ・品薄だからそもそも入手できないという銘柄もあれば、手を伸ばせば届きそうなところにある銘柄まで種類は多いのに希少な日本酒「十四代」。“高嶺の花”という言葉がぴったりの、憧れの名酒です。

 

雪深い山形の町で生まれた幻の酒は、これからも市場価値が高まって、ますます手に入りにくくなるのかもしれませんそう考えると、やはり今のうちに憧れへ手を伸ばしておくのも良いのかも!と思ってしまいますね。


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番匠郁
番匠郁

ライター時々料理人

道産子と九州男児のハーフ。関西弁、大分弁、金沢弁を話すトライリンガル。
アーティスト山村幸則氏の作品制作に携わったことをきっかけに、働き方や住む場所に捉われない生き方を模索するようになる。
コミュニケーションアートを通してまちづくりに関わるなか、「人の集まる場所には食がある」ことに気がつき、以来、食を媒介した街・人・アートの仲立ちプロジェクトを幅広く展開。
役者として舞台に立ちながら開始した劇場ケータリング”劇場メシ”では、演者やスタッフを食で支える裏方の裏方として活動。生産現場にも足を運び、土を耕し自ら収穫して料理をつくる体育会系ライター。
動画作成チーム”ButterToast”ではシナリオも担当。

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