十四代 隼
読み方は「隼(はやぶさ)」。高木酒造の米焼酎は40~50度という低温で、特殊な単式蒸留器を使って蒸留させます。日本酒と同じように低温発酵の技術を用い、長期間熟成させることで米そのもののうま味を生かす方法でつくられた焼酎は、まるで吟醸酒のような爽やかな味となります。
十四代 秘蔵 乙焼酎
通販サイトによっては「乙」の字が抜けていることがあるようですが、正式名称は「十四代 秘蔵 乙焼酎」。「乙」は「乙類(本格焼酎)」の意味なのだそう。力強い吟醸香と、焼酎なのに日本酒らしさもあるのが「十四代」の焼酎。酸味のある強い吟醸香が清々しく、焼酎とは思えないほどに、日本酒に近い口当たりだとか。価格も比較的安定しているので求めやすいです。
リキュール グレースフル優雅
高木酒造がつくったシェリータイプのリキュールワイン。リキュールワインというのは、アルコール度数8~15%のスティルワイン(非発泡性ワイン)に、ブドウからつくられたブランデーなどのスピリッツを加えて、アルコール度数を15~22%にしたもの。暑い地域でワインづくりを行う醸造者たちの知恵から発端してつくられました。
高木酒造の『グレースフル優雅』は、代々高木酒造に伝承されている蘭引酒の技法をベースにして、28年かけてようやく誕生した銘柄です。干しブドウを連想させるような独特の香りがするそうで、プレゼントとしてだけでなく食後酒としてもぴったり。
十四代を生む「高木酒造」について
高木酒造のある山形県村山市は、県のほぼ中央に位置する内陸にあります。中でも「富並」という土地は、冬になると辺り一面真っ白な景色に早変わりする、雪国という言葉が良く似合う場所にあります。そして「雪に覆われてしまうこの土地だからこそ“もろみの発酵”がうまくできるのだ」と十四代目・辰五郎氏は言います。
酒づくりは、もろみの中で行われる複雑な発酵工程が要です。この発酵がバランスよく行われるかどうかで、酒の味や質などすべてが左右されていきます。また発酵期間中、野生の菌に汚染されないようにするため、酒づくりは通常気温の低い冬期に行われます。そのため杜氏の酒づくりは、醸造期間中、凍えるような寒さの中で続くのです。
「はじめから終わりまで、徹底して手抜きをしない」というストイックな気持ちで酒づくりに向き合う、十五代目・顕統氏。精魂込めて造りあげた初めての酒が、まさに「十四代」です。自分と向き合い酵母と向き合い、孤独で厳しい環境下に悩みながらも出来上がった銘柄が、今こうしてプレミアム酒として成長を遂げているわけです。
山形県という雪深い土地の寒さに守られて、代々受け継がれてきた高木酒造の酒づくり。十五代目の若い杜氏が努力と持ち前のセンスで生み出した日本酒。やはり、幻を追い求めても、一度は飲んでみたい酒です。
高嶺の花のような酒でも、手を伸ばしたい
売り切れ・品薄だからそもそも入手できないという銘柄もあれば、手を伸ばせば届きそうなところにある銘柄まで…種類は多いのに希少な日本酒「十四代」。“高嶺の花”という言葉がぴったりの、憧れの名酒です。
雪深い山形の町で生まれた幻の酒は、これからも市場価値が高まって、ますます手に入りにくくなるのかもしれません…そう考えると、やはり今のうちに憧れへ手を伸ばしておくのも良いのかも!と思ってしまいますね。