出典:写真AC
「マヌカハニー」というはちみつをご存知ですか?ニュージーランドの限られた地域でしか採れないはちみつで、優れた健康効果を持っていることから「奇跡の蜂蜜」といわれています。はちみつは栄養価が高く、美容や健康面からさまざまな効果が得られる自然食品として知られていますが、中でもマヌカハニーは殺菌性・抗菌性を持つ特別なはちみつとして世界中から注目を集めています。
今回はそんなマヌカハニーについて、効能や効果的な食べ方、購入する際の正しい選び方など詳しくご紹介します!
マヌカハニーとは?
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そもそもマヌカハニーとはなんでしょうか。
“マヌカ”とは、ニュージーランド固有のフトモモ科の低木のことです。太平洋に浮かぶ2つの島国であるニュージーランドは、近隣国の植物相の遺伝子から影響を受ける事なく、独自の性質を作り出してきました。その一つがマヌカ植物なのです。生息地は湿地帯・沿岸地域・低地の森です。風には強いですが、日陰では育ちません。このような適した環境の中、やっと咲く花は12月の4週間のみ!山一面に白い花が咲き、その山は「ホワイトマウンテン」とも呼ばれるそうです。この花蜜を集めるミツバチによってマヌカハニーは作られます。普通のはちみつに比べ、採れる時期や場所などが非常に限られているため、はちみつの中でも希少なはちみつと言えます。希少価値が高いのも人気を集めている理由の一つでしょう。
マヌカハニーの効能
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期待される効果・効能とは
含有量の違いはありますが、一般的な天然のはちみつにも殺菌効果があるといわれています。後ほど詳しく紹介しますが、マヌカハニーには【食品メチルグリオキサール】と呼ばれる素晴らしい殺菌成分を含んでおり、さまざまな効果を発揮することができます。臨床実験では数年間、抗生物質を投与しても効果が得られなかった胃腸疾患が、マヌカハニーを用いたことで治療できたという事例も!この成分を持っていると体でどんな働きをするのか、具体的に紹介していきます。
ピロリ菌の抑制と殺菌
マヌカハニーにはピロリ菌を殺菌する効果があります。ピロリ菌とは、胃炎や胃潰瘍などを引き起こす原因となる細菌のことを言います。日本人の半数が感染し代以上の感染率は80%に達するといわれているその菌は、感染初期では胃炎や下痢を引き起こします。治療に伴い胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎など胃のトラブルや胃がんの発生にもつながることも。胃の中で生息するため、胃の病気に深くかかわっています。マヌカハニーは、これらのトラブルを予防・改善するといわれています。また、ピロリ菌だけでなく「大腸菌」「サルモネラ菌」「腸球菌」などの悪性菌に対する殺菌・抗菌作用も高く、腸内の健康維持に期待できます。
腸内環境を良くする
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マヌカハニーには一般的な腸内の悪玉菌の活動の抑制から殺菌までを行うことができ、高い抗菌活性力を持っています。悪玉菌を殺菌し、同時に善玉菌を増やす効果により、腸内環境が整います。その結果、便秘の解消や免疫力アップにもつながります。
口内環境を良くする
マヌカハニーの殺菌作用や抗炎症作用が、虫歯や歯周病を予防し、口内炎を改善します。甘いものは虫歯になりやすいというイメージがあると思いますが、そういったところにもしっかりと作用して治療・予防してくれます。
風邪・インフルエンザの予防
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はちみつは風邪を引いたときに摂取するのにとても良い食材の一つですが、マヌカハニーは高い抗菌活性化を持ちながら、さらにビタミン、ミネラル、アミノ酸を豊富に含んでいます。これは風邪やインフルエンザのウイルスにも効果を発揮します。
花粉症にも効く!?
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花粉症はアレルギー症状から起こる病気の一種。マヌカハニーは、花粉症の症状を軽減してくれるといわれています。マヌカハニーの殺菌力により、腸内環境が整うことでアレルギー症状が緩和されるのです。
炎症を和らげる効果
マヌカハニーは炎症を抑える働きも持ち、のどの痛みや鼻づまりも改善します。のどが痛いときなどマヌカハニーを食べることによって喉の痛みを和らげる効果があります。また、火傷、外傷を起こした場合に感染する緑膿菌の殺菌にも効果的です。傷口に塗布すれば治りを早くする効果があります。マヌカハニーには高い抗炎症効果があるため、ニュージーランドでは医療現場で使用できるマヌカハニー配合の医薬製品が製品化されています。
睡眠の質を上げる
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マヌカハニーに含まれるトリプトファンという成分が深い眠りへと誘ってくれます。また、マヌカハニーに含まれる神経伝達物質が副交感神経を刺激することで、リラックス効果が期待できます。睡眠不足が原因で引き起こされる心疾患、脳卒中、2型糖尿病の予防にもつながります。
昔から重宝されてきたマヌカハニー
話はマヌカの歴史に遡りますが、古代よりニュージーランドの先住民族、マオリ族のあいだではマヌカの木は「癒しの木」や「復活の木」などと呼ばれ、風邪や体調不良のときにマヌカの木の樹皮や葉を煮込んだ液を飲んだり、マヌカの葉から抽出したオイルでうがいをするなど、塗り薬、飲み薬など、幅広く薬として珍重されてきたそうです。ただ、なぜさまざまな症状に効くのか?ということについては、科学的に解明されていませんでした。
抗菌作用は科学的に証明されている
1982年、イギリス人生物学研究社であるピーター・モラン博士によってマヌカハニーが胃潰瘍や胃がんの原因ともされるピロリ菌を死滅させる効果があると発表されたことで、大きく注目を集めることに。1990年代より、民間医療としてだけでなく近代医療にも有効であるはちみつかどうかが研究が進められ、長年の疑問が解明されたのは、2006年のこと。ドレスデン大学の研究チームが「メチルグリオキサール」という成分を発見したことにより、現代では、その抗菌作用が科学的に証明されているのです。
→マヌカハニーの効果的な食べ方