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ここが素敵!曲げわっぱの魅力

お弁当のご飯が冷めてもおいしい!
木には調湿作用という、自ら湿度を調節する性質があります。そのため曲げわっぱは、余分な水分を吸収し、ご飯が冷めてもふっくらモチモチの食感を保ってくれます。殺菌作用がある!
木が本来持っている殺菌作用と通気性のおかげで、曲げわっぱの中は雑菌が繁殖しにくい環境に。夏場は特にうれしい機能ですね。木の香りで癒される!
木が発する「フィトンチッド」という成分に癒し効果があると、研究で分かっています。森林浴など、木の香りによるリラックス効果については、みなさんもよくご存じですよね。見た目がかわいくておしゃれ!
スッときれいな曲線とその丸み、木の温もりがおしゃれだと人気があります。お弁当を作っても、曲げわっぱが弁当そのものの魅力を引き出してくれるのです。弁当箱だけじゃない!人気&おすすめの曲げわっぱ12選
曲げわっぱのアイテムはどれもスタイリッシュでおしゃれなものばかりです。弁当箱以外にも、蒸し料理に大活躍する蒸篭(せいろ)、ご飯の一時保存をするおひつ、お茶道具の必須アイテムの建水(けんすい)があります。最近は、現代の暮らしに合わせて、取っ手のついたマグカップ、お猪口、徳利、急須なども。そんな暮らしを豊かにする12の逸品をご紹介します。
【おひつ】より楽しいご飯の時間を家族で

1. 漆塗りのおひつ
こちら約3〜4合のご飯が入ります。 木が余分な水分を吸収し、ご飯のおいしさが増します。 また、漆には抗菌作用があると言われ、より安心。名入れもできますよ!2. 木曽曲物のおひつ
木曽の曲げ輪職人、早川松雄さんが作ったおひつです。水分を調湿してくれるから、おいしいご飯が食べられます。外側の曲げ輪部分は、粘りのある桧材を使い、底板と上蓋は伸び縮みの一番少ないといわれる木曽さわら材の柾目板を作っています。非常に丈夫でしっかりした造りで金属釘を使用していないため、ご飯を入れたまま電子レンジでも温められます。【カップ】シンプルがおしゃれ!

3. シンプルなコーヒーカップ
ふわっとした軽さのコーヒーカップです。伝統工芸の技術でとても丈夫に作られています。 やわらかな木の表情があたたかな温もりを感じさせます。熱が伝わりにくいのが、曲物(まげもの)のコーヒーカップの特徴。温かい飲み物は温かくキープしてくれます。 陶器とは違い、軽く、割れにくく、表面が熱くなりくくなっています。・材質 :秋田杉
・容量 :250cc
・ 塗装の種類 :ウレタン塗装
4. おしゃれでスタイリッシュなカップ
天然秋田杉の心地よい香りで癒されるカップです。コンパクトなサイズになっているので、職場でも使いやすくなっています。また、熱しにくく冷めにくいという木の性質があるので、ゆっくりとティータイムを楽しめます。【酒器】セットものからビールジョッキまで!
5. 清水焼と曲げわっぱの銚子セット
秋田県の伝統工芸品「曲げわっぱ」の銚子と清水焼の蓋とぐい呑みを合わせた冷酒用の酒器セット。曲げわっぱは保冷性にも優れ、結露もしません。お酒に爽やかな杉の香りが移り、いつもと違った楽しみ方ができます。曲げわっぱの木目と磁器の白の美しさを眺めながら、優雅なひと時が過ごせそうです。6. 曲げわっぱのぐい呑と徳利のセット
日本三大美林のひとつである天然秋田杉で作られた、ぐい呑と徳利です。斜めに巻きつけた秋田杉のデザインと定番のわっぱ弁当をモチーフとしたデザインでお酒が進みそうです。内側は白木のままになっているので、杉のほのかな香りが日本酒と混ざり、とてもおいしくお酒が飲めますよ。・容量:ぐい呑み 約50ml/徳久利 約370ml(2合)
・材質:秋田杉
7. いつもと違う感覚を楽しめる!ビールジョッキ
木でできているため、口あたりがやさしいビールジョッキとなっています。また木の「熱しにくく冷めにくい」という性質のおかげで、冷たいビールが長く楽しめます。しかも、グラスのようなどっしりとした重さがないため、女性でも高齢の方でも使いやすいのがうれしいですね。ぜひ、グラスと曲げわっぱのビールジョッキで飲み比べしてみてください!【弁当箱】人気&おすすめの3点

8. みんなで一緒に食べよう!重箱
こちらは3〜4人用の重箱です。フタがかさばることなく、すっきりとしたデザイン。外に持って行っても、お部屋で食べるのにもおしゃれな一品です。友達同士でホームーパーティという時にも活躍しそうですね!9. 木製曲げスリムわっぱ
スリムな形の弁当箱なので、カバンにもきれいに入りそうですね!紀州漆器職人が丁寧に作った逸品です。小さめのサイズになっているので、女性や子どもにぴったり。アメや一口チョコレートなどのおやつを入れて、職場用のおやつBOXとしてデスクに置くのも、ちょっとおしゃれです!・容量 :400ml
・材質 :天然木製
・仕様 :ウレタン塗り
10. 見た目もかわいい!そら豆形のお弁当箱
コロッとした見た目でかわいい弁当箱。450mlと少なめのサイズになっているので、少食な方にもおすすめです。また、真ん中あたりに少しへこみがあるそら豆の形とあって、持ちやすくなっています。色は漆塗りと白の2色。2つ揃えて、その日の気分で持って行くなんていう楽しみも。人気の曲げわっぱの弁当箱20選はこちら!
【せいろ】料理好きな方にはこれ

冷凍のパンや肉まんの解凍にもぴったり。蒸すことで、再び水分が入り、しっとりとやわらかくなります。これからだんだんと寒くなってくるので、せいろの出番も増えそうです。ぜひ、この秋に試してみてくださいね!
11. 国産!杉でできたせいろ
竹製ではなく、国産杉で作られた蒸篭です。特に竹の蒸篭との違いもなく、杉で蒸したときは、杉の香りを楽しめ、耐久性もあります。蒸篭は、中華点心を蒸したりと蒸し料理で大活躍!素材そのものの味を楽しめて、ヘルシーな蒸し料理をはじめてみませんか?【茶道具・建水】風流な空気とともに
12. お茶席を支える大切な「建水」
お茶道具の一つ、建水(けんすい)も曲物で作られているものがあります。建水とは、席中で茶碗をすすいだ湯水を捨て入れるための器です。 建水は最も格の低い道具として、点前の際は勝手付に置かれ客からは見えにくいところで使わる物です。しかし、建水がないとお茶席ができず、欠かせない物でもあります。曲げわっぱの作り方

1.「はぎ取り」
側面に使う製材した部材の両端を薄く削ります。この薄浮くした部分は、側面の板を曲げた時につなぎ目になるところです。木を曲げて端を合わせたとき全体が均一な厚さになるように加工します。
2.「煮沸」
はぎ取りした板を湯船につけて80度になるまで煮ます。きれいに曲げるために水分を吸わせます。
3.「曲げ加工」
湯船から板を引き上げたら、丸太に添わせてクルクル巻いていきます。それはまるで、巻物をクルクル巻いていくかのように曲げていきます。丸太である程度、曲がってきたら、規定サイズの型に巻きつけ、大きなクリップのような留め具で木を型に固定します。
4.「乾燥」
曲げた部材を1週間以上かけて乾燥し、形を定着させます。
5.「接着」
接着材をつけて、先ほど登場した大きな木製の留め具で固定。1日乾かします。
6.「底入れ」
接着した曲げ板に底板を入れていきます。板をはめ、トンカチで軽く全体を叩き調整します。
7.「桜皮とじ」
最後に接着部分を桜の木の皮で綴じます。
実は簡単!曲げわっぱのお手入れ方法

塗装されていない曲げわっぱの場合
- ・柔らかいスポンジなどでやさしく擦り、ぬるま湯で洗い流します。
- ・木に吸収されてしまうため、洗剤は使いません。
- ・汚れがこびりついていたら、かためのスポンジの角で落とします。
- ・昔ながらの研磨剤入りのクレンザーとたわしを使ってもOK。丁寧に隅まで洗いましょう。ただし、塗装してある曲げわっぱには絶対に使わないでください。傷がついて、そこからカビてしまうこともあります。
- ・風通しの良い場所で乾燥させましょう。(丸1日以上)
漆塗りの曲げわっぱの場合
- ・柔らかいスポンジなどを使って、洗剤で洗い流します。漆塗りなので、洗剤で洗って大丈夫です。
- ・布巾やタオルで水気を拭き取ります。
- ・風通しの良い場所で乾燥させます。(丸1日以上)
新しい曲げわっぱを購入したらアク抜きをしましょう!
- ・80〜90℃のお湯に30分〜1時間つけておきます。
- ・曲げわっぱが浮いてくるので、重石を乗せることをお忘れなく。
- ・つけていたお湯に色がついていれば、アクが出たサインです。
- ・曲げわっぱの水気を十分に拭き取って、風通しの良いところで乾燥させましょう。
電子レンジで使える?使用上の注意

プラスチック製の曲げわっぱ風お弁当箱
こちらの弁当箱は、見た目が曲げわっぱに見える、プラスチック製の弁当箱です。電子レンジを毎日使いそうな方はこちらのような弁当箱も選択肢の一つに入れてもいいのではないでしょうか?・内容量総容量:520ml(上段220ml、下段300ml)
・材質:飽和ポリエステルとABS樹脂の成型品カラー溜
・生産国:日本製
電子レンジOK!尾鷲わっぱ
三重県尾鷲市で作られている尾鷲わっぱ。こちらの曲げわっぱは、尾鷲ヒノキや国産漆を使って作られていますが、職人の奥様が2年間毎日、電子レンジに入れても壊れなかったというお墨付きの一品です。電子レンジ対応曲げわっぱはとても少ないので、貴重です!曲げわっぱのルーツを探ろう

曲げわっぱが人々の生活で使われはじめたのは、奈良時代から。木こりが杉を曲げ、桜の木の皮で止めたものが最初の曲物だと言われています。時は平安、鎌倉と流れ、戦国時代。現在の秋田県大館市では、関ヶ原の戦いの後、大館城主となった佐竹西家が、領内の豊富な森林資源を利用して貧しい状態を打開するために下級武士たちに命じて、副業として曲げわっぱの製作を奨励しました。完成した曲げわっぱ製品は酒田・新潟・関東等へ運ばれていったそうです。「大館曲げわっぱ」全国で唯一、国の伝統工芸品として指定されています。
秋田の大館以外も!曲物の産地について
静岡県 井川メンパ

福岡県 博多曲物(はかたまげもの)

長野県 木曽曲物


この他にも、三重県尾鷲市で作られている「尾鷲わっぱ」や群馬県中之条町入山地区の「入山メンパ 」などがあります。全国各地で曲物は作られ、その土地の歴史文化に合わせて変化していったようです。
曲げわっぱのある生活を始めよう!
ご紹介したように、曲げわっぱ(曲物)は私たちの暮らしの中のさまざまな場面で登場します。おひつやせいろ、茶道具の建水。使われ方はそれぞれ違いますが、曲げわっぱの魅力が各所で発揮されています。まず最初は、弁当箱を使うことから、曲げわっぱのある暮らしを始めてみてはいかがでしょうか?まずは、曲げわっぱならではのおいしいご飯をぜひ体感してくださいね。編集部おすすめ記事
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