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バランスに優れた北海道米「ななつぼし」とは
TVCMなどで一度は耳にしたことがあるけど、実際にはどんなお米なのか知らない…。そんな方のために、まずはななつぼしの誕生秘話をご紹介します。「ななつぼし」の生い立ち
「ななつぼし」は、北海道立中央農業試験場(現在の北海道立総合研究機構農業研究本部中央農業試験場)が開発したお米の品種です。2001年には、北海道の優良品種として登録されました。北海道における平成30年産の品種別作付け面積では、49.7%と醸造用やもち米を除くうるち米の作付け面積の約半分を「ななつぼし」が占めています。また、全国の品種別作付け面積でもコシヒカリやひとめぼれ、ヒノヒカリ、あきたこまちに続き第5位の作付け面積を誇ります。北海道のお米の歴史
北海道は、都道府県別作付け面積、収穫量とも新潟県に続く第2位で、全国有数のお米の産地です。かつて、北海道のお米は、猫も食べないほどまずい「猫またぎ」や「やっかいどう米」などといわれていました。その後、農業関係者の努力により新たな品種開発が進められ、1988年に登場した「きらら397」により、北海道米のイメージが一新されたのです。続いて2001年にデビューした「ななつぼし」は、冷めてもおいしく粘りが長持ちするお米と、その味が評価され日本穀物検定協会の食味ランキングで8年連続で「特A」の評価を受けています。ななつぼしの名前の由来
「ななつぼし」の名前は、一般公募により決められました。北海道は空気が綺麗で澄んで、北斗七星など星が綺麗に見えるのですが、「ななつぼし」の名前の由来にはこのクリーンな北海道で生まれるキラキラと輝くお米をイメージして「北斗七星のように輝いて欲しい」という願いが込められています。「ななつぼし」のTVCM
北海道米をPRするテレビCMでマツコデラックスさん。平成26年から、このCMに起用されていますが、マツコさんが一番好きだという銘柄が「ななつぼし」です。昨年の新米発表会では「昨年より甘さを強く感じるけれども、さっぱりとして食べやすい」と感想を述べています。
「ななつぼし」の特徴
「ななつぼし」の食味の特徴
「ななつぼし」は、同じ道産米のゆめぴりかやおぼろづきに比べると粘りや柔らかさが少ないですが、味、粘り、柔らかさ、口当たり、つや、白さ、香りの7つの項目のバランスが良いのが特徴です。おすすめの食事や食べ方
「ななつぼし」は、あっさりとした味わいのため、特に和食との相性が良く料理の味を引き立てます。また、冷めてもおいしさが長持ちするのでお弁当やおにぎりにおすすめです。特に、おにぎりにすると、粘り過ぎないため口の中で程よくお米の粒がほぐれていくような食感です。また、和食以外にもカレーライスや炒飯などにもよく合います。「ななつぼし」はまずいと言われているが?
「ななつぼし」は、同じ北海道米の品種である「ゆめぴりか」や「ふっくりん」に比べると、やや粘りがすくなくあっさりとした味わいのお米。粘りのあるお米が好きな人の口には合わないことがあるかもしれません。しかし、日本穀物検定協会の食味ランキングにおいてななつぼしの評価は、8年連続で特Aランクの評価を受けています。お米の粘りにはアミロースが影響していて、アミロース含有量が高いとご飯として炊いたときの粘りが弱くなって、アミロース含有量が低いと粘りが強くなります。お米のアミロースの量は、品種、施肥、気象、土壌によって変わるため、同じ品種でも作付けされる地域によって粘りや味に違いがあります。特に、広い北海道のほぼ全域で作付けされている「ななつぼし」は、地域や土地、生産する農家さんによって、味に大きな違いがあります。
また、お米は野菜などと同じ生鮮食品。保存状態が悪くて乾燥し過ぎてしまうと、パサパサとした炊き上がりになります。保存する際には、保存場所や保存方法などに注意しておいしいうちに食べきることができる量を購入するようにしましょう。