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しかし、日本では産地が限られているため、身近に感じている方は少ないのではないでしょうか。かくいう私もサワーの割りものとしてしか口にしたことがなく、知らないことばかりでした。
そこで、そんな悩みを解決すべく東京は八王子のパッションフルーツ農園・浜中園さんにお邪魔し、オーナーの浜中俊夫さんにパッションフルーツの魅力を伺ってきました!
パッションフルーツとは

酸味と甘みのハーモニー

これを聞くと「それならば追熟しきったものがいいのね。」と思うかもしれませんが、実は違うと浜中さんはいいます。
「甘さはもちろんですが、注目して欲しいのはその酸味です。」
その独特の酸味から、パイナップルのようにピザやカルパッチョと合わせて食べることもできるパッションフルーツ。この心地よい甘酸っぱさこそが最大の魅力だといいます。
パッションフルーツの気になるお値段と購入方法は?

「南国の果物」ということもあり、現在(2020年8月)の日本では通販での販売が一般的。そのため、購入手段も通販が主流です。
値段はところによって様々ですが、国産のものはおよそ(1個あたり)250円前後で販売されています。
しかし、通常はバラ売りではなく箱売りが基本になるので、「食べ切れるか」なども検討する必要がありそうです。バラ売りを購入したい場合には、直接販売の場や個数選択のできる通販サイトを探さないといけません。
プロ直伝!パッションフルーツの美味しい食べ方

かんたんに真似ができることを教えていただいたので、みなさんもぜひ実践してみてください!
ヒミツの切り方を伝授!
実食の前に気になるのがその「切り方」。そこで、ここではプロ直伝の切り方を3種類に分けて紹介していきます。輪切りで2つに

丸ごと食べるならこれ!

「このまま中身をくり抜いて食べるのが美味しい。」と浜中さん。なんとも贅沢な食べ方ですね。
コツが必要な3等分

図にあるように、パッションフルーツの輪切りは丸みを帯びた三角形のような形になっています。この三角形の頂点にそって切り込みを入れると、種を傷つけず綺麗に切ることができるのだそう。
これぞプロならではのコツですね。
パッションフルーツのおすすめレシピ3選
そのまま食べてももちろん美味しいパッションフルーツですが、他にも様々な食べ方があるんです。浜中さんおすすめの変わったレシピも…?アイスにかけて、いただきます!

ほどよい酸味とアイスの甘味が抜群の一品。とれたてのパッションフルーツの方が酸味が効いていて、アイスとマッチするように感じました。美味しい!
ジャムやジュースにして

他にもジュースやお酒の割りものしても使用されることの多いパッションフルーツ。こういった市販の加工品を隠し味に使用してみても良いかもしれません。
ピザやカルパッチョにも⁈

ピザやカルパッチョ以外の料理との組み合わせを試してみるのも楽しそうですね。
食べ頃はいつ?農家に聞くパッションフルーツの選び方

そこで最後には、その選び方や食べ頃の目安をプロ目線で解説していきます。
実際にパッションフルーツを選ぶときには、ぜひ参考にしてみてください!
食べ頃のサインは「香り」と「しわ」
パッションフルーツはとれたてから追熟するにつれて甘味が増していきます。そして、その完熟のサインは「香り」と「しわ」なんです。そこで、取材後にいただいたパッションフルーツを追熟させ、その違いを観察してみました。

追熟の目安としては、皮にハリがある状態から1週間ほどでしわが出始め、甘みが増してきます。手触りとしてはあまり変わらない印象でした。やはり注目すべきは「香り」と「しわ」ですね。
酸味の度合いはお好み次第にもなってきます。そのため、まずはしわが寄ってきた(甘みが増してきて食べやすい)頃合いで召し上がってみてはいかがでしょうか。
選ぶポイントはずばり、ずっしり感!
上では追熟の様子をたどっていきましたが、実際に販売されているものは皮にしわは寄っていません。そこで、美味しいパッションフルーツを選ぶポイントが「重さ」です。やや曖昧な表現になってはしまいますが、手に取った時の「ずっしり感」を意識すると美味しいものに出会えることが多いとのことです。なかなか難しいとは思いますが、購入の際に悩んだらぜひ実践してみてください。
保存は常温の日陰で
保存方法には大きく二つの場合によって使い分ける必要があります。追熟したいとき
このときには常温かつ陽の当たらない場所で保存しておくだけ。私が実践した際にも、部屋の中に置いておいただけで追熟することができました。
追熟を終えた後
この状態になったら冷蔵庫での保存をおすすめします。これによって、そのままにして腐らせてしまうのを避けることができます。完熟後の冷蔵庫では、およそ1週間ほどなら保存できます。
パッションフルーツは嬉しい栄養が満点!

ここではそんなパッション不フルーツの代表的な栄養素を紹介します。
βカロテン
皮膚や粘膜の寿命を保ち、角質化を防ぐ機能をあります。これによって肌の調子を整え、シミやしわを防ぐ効果が期待できます。
アンチエイジングの強い味方です。
クエン酸
最大の特徴である酸味のもと。乳酸の生成を抑える機能があり、筋肉痛予防などに効果があります。
また、ミネラルの吸収を促進する機能もあり、体の調子を整える効果のサポート役にも回れる優れものです。
豊富なビタミン群
コラーゲン生成を促進するビタミンCをはじめとして多くのビタミン群を含みます。ビタミンB郡は代謝促進をサポートし、ビタミンEは抗酸化作用や結構促進の機能を持ち、体の調子を整えます。
ピセアタンノール
種も丸ごと食べられることで知られるパッションフルーツ。ピセアタンノールはその種に多く含まれています。その効能として期待されるのはアンチエイジング効果です。コラーゲンの生成や血行の促進からエストロゲンの活性化によって女性ホルモンの働きを助ける機能もあります。
アンチエイジングの申し子といっても過言ではありませんね。
浜中園さん、ありがとうございました!
「たべごと」の現地取材初挑戦だった私でしたが、詳しい解説から収穫体験、さらにはとれたてを御馳走していただき、至れり尽くせりの一日となりました。また、「パッションフルーツを全国に広めたい」という信念の元、栽培に取り組む浜中園さんの真摯な姿勢に少しうるっときてしまうほど感銘を受けました。そんな優しさとパッションにあふれた浜中園・浜中さんのパッションフルーツが気になった方はぜひHPから覗いてみてください。道の駅での販売などもされているとのことなので、そこで見極めかたを実践してみるのも面白いかと思います。
私もこの取材をきっかけにその香りと酸味の虜になりました。皆様もぜひ一度ご賞味あれ!