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日本ワイン生産量ランキング|10産地をクローズアップ!ソムリエおすすめワインの紹介も

日本ワインのなかでも希少価値のある入手困難な高級ワインから、コンクール金賞受賞常連のワインまで全国のおすすめ日本ワインを生産量ランキング順にまとめました。
また、日本ワインの歴史や産地の特徴、生産量のランキングも紹介しています。すべて通販で購入可能なのでぜひ参考にしてみてください。

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ワイン産地
出典:shutterstock
日本は山梨や長野、北海道といった有名な産地だけでなく、全国各地で高品質な素晴らしいワインが造られています。産地によって栽培品種やワインのタイプが違うので、それぞれの産地の特徴をみてみましょう。ソムリエがおすすめする日本ワインも紹介します。

日本ワインの歴史

ぶどう畑
出典:unsplush
日本でワインが造られたのは、1870年に山梨県甲府市に「ぶどう酒共同醸造所」という名のワイン醸造所が設立されたのがきっかけです。和暦にすると明治3年なので、世界のワイン大国に比べると、歴史的にはそこまで古くはありません。その後、1877年に日本で初の民間ワイナリーである大日本山梨葡萄酒会社(祝村葡萄酒醸造会社)が設立されました。そして1893年に川上善兵衛が新潟県で岩の原ブドウ園を設立し、日本独自の改良品種を開発しはじめたあたりから、山梨を中心にワイナリーの軒数が増えていきます。

当初は赤玉ポートワインと呼ばれる甘味果実酒を中心に飲まれていましたが、1970年代以降は高度経済成長をきっかけにしてワインの消費量が一気に伸びていきます。1975年には今まで飲まれていた甘味果実酒よりもワインの消費量が多くなり、1980年代にはボジョレ・ヌーヴォー、1997年には空前の赤ワインブームが生まれ、次第に一般家庭にワインが浸透していきました。

小規模ワイナリー設立の動きが活発化

2000年代以降は大手メーカーだけでなく、個人が育てたぶどうでワインを造る動きが生まれ、小規模ワイナリーの設立が全国で活発化しました。

2010年にはワイン用ぶどう品種として甲州が、2013年にはマスカット・ベーリーAがぞれぞれ国際ブドウ・ブドウ酒機構(O.I.V.)のリストに登録されたことにより、日本ワインが海外にも知られるようになり、国内のみならずEU諸国にも輸出されるようになりました。

2021年現在、国内には330軒のワイナリーがあり、生産地やぶどう品種、醸造方法によって多種多様なワインが毎年リリースされています。

日本ワインと国産ワインの違い|見分け方やおすすめ品種

ワインのイメージ
出典:unsplush
間違えやすいのが、「日本ワイン」と「国産ワイン」です。皆さんは違いがわかるでしょうか。一見同じように思えるかもしれませんが、ワインのエチケット(ラベル)をよく見てみましょう。

日本ワインは、日本国内で栽培されたぶどうを100%使用し、かつ醸造も国内で行われたものを指します。一方で、国産ワインは海外から輸入したぶどう、または濃縮果汁を使って国内で醸造されたワインを指します。この場合、エチケットには「濃縮果汁使用」「輸入ワイン使用」といった表示を義務付けており、地名や品種などの表示はできなくなりました。

一昔前までは日本ワインも国産ワインも区別なく販売していたため、消費者にとって事実誤認を避けるために国税庁が2015年に「果実酒等の製法品質表示基準」を制定し、2018年の10月から施行されました。(出典:『日本ソムリエ協会教本 2021』)これにより、日本ワインならではの産地ごとの気候や生産者の醸造プロセスによる味わいの違いがはっきりと区別できるようになったため、日本ワインのレベルの底上げに寄与しているといわれています。

日本ワインの見分け方は?

ワインボトル
出典:shutterstock
日本ワインはラベルに「日本ワイン」と表示する義務があります。地名を表示させる場合は、以下のような取り決めもできました。

●ワインの産地名を表示
地名が示す範囲内にぶどうの収穫地と醸造地がある場合(85%以上使用)

●ぶどうの収穫地を表示
地名が示す範囲内にぶどうの収穫地がある場合(85%以上使用)

●醸造地名を表示
地名が示す範囲内に醸造地がある場合(その場合は醸造地名が原料として使用したぶどうの収穫地でないことを表記する必要あり)

出典:『日本ソムリエ協会教本 2021』

また、国税庁より記載事項をまとめて表示した「一括表示欄」を設けることも義務付けられました。一括表示欄には「日本ワイン(日本ワインの場合)」「品目」「原材料名」「製造者」「内容量」「アルコール度数」の明記が必要です。(出典:『日本ソムリエ協会教本 2021』)

日本ワインでおすすめの品種は?

ぶどうのイメージ
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日本ワインは産地によって作られるぶどう品種もバラバラですが、日本ワインを知るうえで外せない品種があります。それは白ワイン用品種である「甲州」と赤ワイン用ぶどう品種「マスカット・ベーリーA」です。

日本を代表する固有品種|甲州

甲州は山梨を中心に栽培されています。フレッシュかつキリッとした辛口に仕上がり、かつては「吟醸香(ぎんじょうか)」と呼ばれるお米のような香りが特徴とされてきました。しかし近年では栽培方法や醸造方法によってオレンジワインだったりスパークリングワインだったり、または樽(たる)熟成の香りをしっかりうつしたワインだったりと、味わいやスタイルが非常に多様化しています。

かんきつ系のアロマや優しい酸味があるので、お寿司やてんぷらといった和食と非常に好相性です。国際ブドウ・ブドウ酒機構(O.I.V.)にも登録されているため、世界的にも注目を集めているぶどう品種です。

古くから育てられてきた伝統的な黒ぶどう|マスカット・ベーリーA

マスカット・ベーリーAは1927年に新潟で開発されたぶどうです。甲州についで2番目に国際ブドウ・ブドウ酒機構(O.I.V.)に登録された品種で、イチゴキャンディやわたあめのような甘い香りが特徴で、日本国内のみならず、海外からも注目を集めています。タンニンの量が比較的少なく、ライトボディに仕上がるのでワイン初心者でも親しみやすい仕上がりになることが多いです。近年では赤ワインだけでなく、ロゼタイプやスパークリング・ワインも造られるようになり、マスカット・ベーリーAで造られたさまざまなスタイルのワインが楽しめるようになりました。マスカット・ベーリーA特有の甘やかな香りに合わせてしょう油やみりん、砂糖で作る基本的な和の家庭料理と合わせると好相性です。

日本ワインの生産地と生産量ランキング

ぶどう
出典:unsplush
日本ワインの生産量の順位は以下の通りになっています。

日本ワインの生産量ランキング

  • 1位 山梨県 5,189kl(31.2%)
    2位 長野県 3,950kl(23.8%)
    3位 北海道 2,603kl(15.7%)
    4位 山形県 1,159kl(7.0%)
    5位 岩手県 580kl(3.5%)
    6位 岡山県 394kl(2.4%)
    7位 新潟県 ※以下その他で2,737kl (16.5%)
    8位 宮崎県
    9位 島根県
    10位 栃木県
  • (出典:『日本ソムリエ協会教本 2021』)

上位3道県で全体の約70%の生産量を占めています。この記事では、全国の生産量ランキングに合わせておすすめワインをセレクトしていますが、今回は上位10位に入らない産地も特別にピックアップしています。

ソムリエがセレクトした注目の日本ワインは?

サペラヴィスパークリング
撮影:daichi yoshikawa
日本ワインの中から、業界内でも注目されている京都産のスパークリングワインを紹介します。京都はワインの生産量は決して多くはないものの、素晴らしいワインがたくさんリリースされているのでセレクトしました。


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吉川 大智

日本ワインに精通しているJ.S.A認定ソムリエ。バーテンダー、ワインバーマネージャーを経て現在ライターとして活動中。過去には40カ国200都市の酒場とワイナリーを訪問。ワインは年間で100本以上飲む。 Instagramではワインと料理のペアリングを紹介するアカウントを運営。

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