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【熱燗の基本】レンジや鍋を使った作り方に、おすすめの道具も。


50度ほどの熱燗にするなら、ふくよかな生酛純米酒がおすすめ。たとえば、この「十旭日(じゅうじあさひ)生酛純米」は、熱燗にすることで、酸味も際立ち、うま味もふくらみます。
ITEM
【旭日酒造/島根県出雲市】十旭日 26BY純米きもと仕込 無濾過加水火入 720ml
・原料米:改良雄町
・精米歩合:70%
・日本酒度:+11
・酸度:1.9
・酵母無添加(蔵付酵母)
・アルコール度数:14-15%
・1,700円程度
熱燗のキリッとした辛口感とうま味の余韻。煮魚やおでんなど、熱燗と合う料理はたくさんありますが、ぜひ一度体験してほしいおすすめのおつまみと言えば「あん肝」です。こってりした脂分や、ともすると生臭く感じる香りがあん肝にはありますが、熱燗をクイっと口に含むとその印象がガラリと変化。キリッとした辛口感が味わいの輪郭を描き、うま味の相乗効果を発揮してくれます。
出典:写真AC

ぬる燗なら・・・

香りがグッと高まる、40度のぬる燗。幅広い純米酒や普通酒がおすすめですが、一度お試しいただきたいのが「作(ざく) 穂乃智 純米吟醸」。三重県鈴鹿市にある清水清三郎商店のスタンダードな純米酒です。冷やでももちろん楽しめますが、ぬる燗するとうま味がグッと引き立ちます。

ITEM
作 穂乃智 純米酒
作 ざく 穂乃智

・内容量:720ml
・特定名称:純米酒
・精米歩合:60%
・アルコール度:15%
・参考価格:1,323〜2,160円


じんわり広がる香りと口当たりを楽しむぬる燗には、少し脂分もあって甘みがある料理が特に合います。おすすめしたいのは「鶏のつくね」。鶏肉のうま味とタレや卵黄の甘みやまろやかな味わいが、ぬる燗と心地よいハーモニーを奏でます。

出典:写真AC

人肌燗なら・・・

冷や(常温)よりも味に膨らみが出て、米の香りを感じると言われるのが、35度ほどの人肌燗。口に含むとほんのり温かいと感じる程度の燗酒です。加熱するほどフルーティーな吟醸香は飛んでいってしまいますが、人肌燗や30度ほどの日向燗であれば留まりますので、純米吟醸酒あたりもおすすめ。紀州の人気酒「紀土 KID 純米吟醸」はいかがでしょうか。

ITEM
紀土 KID 純米吟醸 720ml
・原料米:山田錦・五百万石
・精米歩合:50%
・使用酵母:9号系酵母
・アルコール度:15〜16%
・参考価格:1,200〜1,300円程度


華やかでフルーティーな吟醸香も少しふっくらした風味も楽しめる人肌燗は、野菜や白身魚の天ぷら、アクアパッツァやカルパッチョなどの料理もよく合います。晩酌であれば、シンプルな揚げ出し豆腐もおすすめです。

出典:写真AC

まとめ

高価な大吟醸酒ではなく、手頃な純米酒や普通酒のおいしさの幅を広げてくれるのが、熱燗をはじめとした燗酒の良いところ。基本を押さえていれば、自分なりの楽しみ方を発見できると思います。手軽に“レンチン”でもよし、酒器や道具にこだわるもよし。自由に、楽しく、燗酒を味わいましょう。



 

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佐野 嘉彦
佐野 嘉彦

食のエディター&ライター(で、元ダンサー!?)


「No Dance, No Life!」の生活から一変!NY発祥のレストラン評価ガイドの編集に携わった後、料理専門誌のWeb編集、ワインスクールでの講師、チーズのPR担当などを経て、現在、食と酒をこよなく愛するエディター&ライターとして活動中。
フードコミュニケーション企画「sembrar(センブラール)」主宰。Japan Cheese Award実行委員、2017 Mondial du Fromage・国際チーズ コンクール審査員、C.P.A.認定 チーズプロフェッショナル、J.S.A.認定 ワインエキスパート。

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