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九州地方では定番のあごだし。知っていても、実際に使ったことがないという人も多いのでは?すっきりとした甘みと独特の旨みが味わい深いあごだしを使えば、いつもの料理が一味も二味も変化します。あごだしを使ったレシピやだしの取り方を覚えて、味のレパートリーを増やしてみませんか!
あごだしとは?
あごだしの発祥
あごだしとは、九州地方で昔からよく使われている「トビウオ」から取っただしのこと。トビウオは長崎県をはじめ北九州エリアで多く獲れる魚。新鮮なトビウオが手に入る地元では、刺身やタタキなど生で食べることもあるそう。焼いたり煮たりといった調理の仕方はもちろん、乾燥させたトビウオをだしとして活用したのが「あごだし」。家庭でもいろいろな料理に重宝される万能だしですが、元は本場・九州で、ラーメンのスープやうどんのつゆとして使われたことをきっかけに知名度が上がり、全国的に知られるだしとなったようです。あごだしラーメンやうどんを出す地元の人気店を、旅の目当てとして訪れる人もいるなど、今では地元グルメとして定番になっています。
名前の由来
なぜトビウオから取っただしのことを「あごだし」と呼ぶのでしょう。その由来を「顎(あご)が落ちるほどおいしいから」という人もいますし、乾燥トビウオがあまりに堅く、「顎を使ってよく噛まないといけないから」という人、ほかに「トビウオという魚を正面から見ると、顎が出っ張っていて特徴的だから」という人も。歴史的な説では、フランシスコ・ザビエルの時代に長崎県を訪れていたある宣教師が、海上を跳ねるトビウオの姿を見て外国語で何かを叫んだそうで、その言葉の語尾が「〜〜〜ago」だったということ。昔の人が聞き取れない外国語の中でも「ago」の部分のみを唯一覚えていたから、という説までさまざま。
トビウオの学名が「Cypselurus agoo」なので学名が由来したという説もありますが、この学名自体が、九州地方でトビウオのことを「あご」と呼んでいることから由来しているそうなので、本当の由来がどれなのかは謎に包まれています。
あごだしの特徴
「あごだし」の名前の由来は不明ですが、だしの素になる「トビウオ」という魚は、胸ビレを広げて水面から飛び出し滑空することから名付けられました。天敵や捕食者から逃れるため海面ギリギリを滑空するトビウオは、ある記録映像では、時折水面をヒレで叩きながらも、なんと45秒間も飛び続けたという記録が残っているそうです。魚の中でもトビウオの運動量は格段に多いので、元からほかの魚に比べて脂肪分が少ないことが特徴。さらに、だしにする際はトビウオを焼いて乾燥させますが、焼くことでまた脂分が抜けて旨みが凝縮された香ばしい干物になります。脂肪分が少ないと青臭みが減るため、どんな料理にも相性良く使うことができる、すっきりした甘みと旨みの上品で味わい深いだしが取れるのです。
珍百景?「だし道楽」のあごだし自販機
実は、自販機で買えるあごだしがあります。広島県江田島の「二反田醤油」が製造している「だし道楽」シリーズは、全国各地に自販機が設置されていて、東京都内数カ所でも街角であごだしが購入可能なのです。自販機で販売されているのは、薄口醤油をベースに長崎県平戸産の炭火焼きあごを丸々1匹入れた贅沢なあごだし。炭火焼きなので魚の生臭さも感じさせません。醤油・酒・みりんなどほかの調味料を使う必要がなく、このだし一本で味が決まる、素材の旨みを活かしたおいしくて便利な万能調味料。
自販機販売は2007年から開始し、少しずつ設置場所は増えているようです。たべごと編集部のある新橋にも!
自動販売機であごだしが買えるだなんてちょっとおもしろい光景ですよね。興味のある人は、設置場所が公式ホームページからチェックできるので確認してみましょう。
◎だし道楽 設置場所 ⇒ 詳しくはこちら
わざわざ設置場所まで行くのはちょっと…という人や、以前自販機で買ったことがあるけど、何度も足を運ぶのが面倒くさい!という人は、通販でもだし道楽は届きますよ!
焼きあご入り だし道楽
・内容量:500ml
・産地(都道府県):広島県
・容器の種類:ペットボトル
・メーカー名:二反田醤油
・産地(都道府県):広島県
・容器の種類:ペットボトル
・メーカー名:二反田醤油
めんつゆ、おぞうに等年末年始に大活躍、九州出身の薄味が好みで大満足です。
出典: Amazon