基本的なお手入れ
ステンレス鋼材など錆びにくいと言われる素材の包丁でも、まったく錆が出ないわけではありません。錆びの原因は、食材に含まれる水分や塩分、酸などが空気に触れて酸化して発生します。錆びを防ぐには、包丁の使用後、こまめにこれらの成分を取り除くことが大切。使い終わったらお手入れを必ずしましょう。① | 包丁をまな板の押し付けて、食器用洗剤またはクレンザーをつけたスポンジでこすり洗いします。 |
② | 汚れと洗剤をよく洗い落します。 |
③ | 水気をよく切り、乾燥させます。 |
包丁の研ぎ方ポイント!
切れ味が持続する素材の包丁でも使っていくうちに徐々に切れ味は落ちてきます。切れ味を保つには定期的に包丁を研ぐことが大切です。以下に包丁を研ぐときのポイントをまとめましたので参考にしてみてください。POINT①:包丁の素材に合わせた砥石を選ぶ
砥石には荒砥、中砥、仕上げ砥など目の粗さや、天然砥石や人造砥石など原料の違いによってさまざまな種類があり、その包丁に合った砥石を選ぶことが重要です。一般家庭では2種類の主原料が混合されている合成砥石が、値段も手ごろで鋼にもステンレスにも使えるのでおすすめです。目の粗さは中砥を選ぶと良いでしょう。POINT②:包丁の種類(刃)をチェック
洋包丁は刃の断面が左右対称のV字型で両方に刃がついた「両刃」、和包丁は裏が平面になっていて、表面だけに刃がついた「片刃」が基本です。POINT③:研ぐのは「刃」の部分のみ。「平」な部分は研がない
刃は一度に研ぐのではなく、全体を何か所かに分けるイメージで位置をずらしながら研ぐ包丁の研ぎ方について
研ぐ前にやること
・砥石を20分程水に浸しておきます。・砥石が滑らないように濡らした布巾などを敷き、その上に砥石を置きます。
両刃の研ぎ方
・刃を自分の方に向けて、砥石に対し45度くらいの斜めに包丁を置きます。・刃を砥石に着け、包丁の峰の部分(刃の反対)を少し浮かせた状態で、砥石の上を前後に刃を滑らせるように動かして表側を研ぎます。
・裏側を研ぐ時には、刃が外側を向くように表とは逆の研ぎ方で、引くときに力を入れて押す時には抜くように研ぎます。
・最後に「カエリ」と呼ばれる金属のまくれやカスを、新聞紙に包丁の両面をこすりつけて取り除きます。
片刃の研ぎ方
・片刃は両刃と異なり、裏側を研ぐときは峰の部分を浮かせないで、刃を砥石に密着させるように研ぎます。・裏側は表側の1割程度の研ぐ回数で、カエリが無くなるように研ぎます。
簡易シャープナーでもいい?
簡易シャープナーには、交差式、回転式電動式などの種類がありますが、いずれも一時的に切れ味が良くなっても、またすぐ切れにくくなります。普段は補助的に簡易シャープナーを使っても、定期的にちゃんと砥石で研ぐことで包丁が長持ちします。包丁の研ぎ直し、修理
なかなか自分では上手く研げない、または硬いものを切るなどして刃こぼれしてしまったなどの時には、プロに研ぎ直しや修理をお願いするのがいいでしょう。先にご紹介した「庖丁工房タダフサ」では自社の製品はもちろん、他社や海外の製品でも研ぎ直しや修理をしてくれます。さらに詳しく研ぎ方を知りたい方はこちらの記事もチェック!