
ひと昔前までは絶対的な主流だった淡麗辛口タイプの酒ではなく、「ソースやマヨネーズ、ビネガーなどの酸味に慣れ親しむ現代人の嗜好に適応するお酒」として、今の仙禽ブランドが誕生しました。
ワインのように、テロワールを追求し、自社畑栽培の米での酒造り(「ドメーヌ化」と仙禽では呼んでいます)に主体的に取り組んでいて、「大吟醸酒」や「純米酒」などの酒の特定名称はあえて伏せ、飲み手にその価値を委ねるようにしているのも、一つの特徴です。
「テロワール」とは?
「terroir」と綴るこのフランス語は、「風土」と訳されることもありますが、ピタリと当てはまる日本語がない表現です。標高や緯度、風向きや風量、太陽が当たる角度、特有の気候や土壌など、取り巻くすべての自然環境、その特徴を総じて「テロワール」と言います。
季節ごとの多彩な限定酒

かぶとむし 無濾過生原酒
毎年恒例となっている人気の夏季限定の酒。原料となる米は、蔵のある栃木県さくら市産の「山田錦」が使われています。清涼感のある爽やかな香りがまさに夏にぴったり。きれいなな旨味とキリッした心地の良い酸味が広がります。蔵元曰く「夏を彩り豊かに演出するアロマとフレーバーがまるで大人のレモンスカッシュのよう」。
・精米歩合:50%
・ALC度数:13度(原酒)
・参考価格:1,728〜3,227円
去年から買わせていただいてます。毎年夏の時期になるのが楽しみです。
ボトルもかわいいし味も好みなんですが、しかしちょっと送料が高いかな…
出典: Amazon
赤とんぼ “秋あがり”と“ひやおろし”の2種
自由に、色々な試みを行うのも仙禽の酒の面白いポイント。2016年には「線香花火」という限定酒がありましたが、2017年は「赤とんぼ」の絵をラベルに配し、「秋あがり」と「ひやおろし」の2種類の酒がリリースされました。秋空の下、飛び交う赤とんぼ。少しノスタルジックな気分とともに味わいたい限定酒です。「秋あがり」は、このあとご紹介する「ナチュール」シリーズと同様に、古代米「亀ノ尾」を使った生もと造り(酵母無添加)で、木桶仕込み。それをさらに1年熟成させた、濃醇で甘酸っぱい仕上がりです。
一方、「ひやおろし」は、山田錦・亀ノ尾・雄町の3品種をブレンドし、速醸酵母で仕上げたもの。落ち着いた吟醸香で、サンマやきのこなどの秋の味覚と一緒に、じんわりと楽しみたい日本酒です。
雪だるま しぼりたて活性にごり酒
「かぶとむし」が夏の定番、「赤とんぼ」が秋の限定酒なら、冬はこの「雪だるま」が恒例の季節酒。活性のにごり酒で、シュワシュワとした口当たりと控えめで上品な甘さが特徴。クリスマスなどのパーティーにもぴったりのお酒です。開栓後も瓶の中では活性している炭酸ガスがシュワシュワと立ち上り続けますので、開栓は慎重に。
・純米大吟醸
・1,800ml
・アルコール:13度
・参考価格:3,456〜4,989円
元々飲んだことがあるお酒ですがamazonでも買えることを知って一升瓶を二本確保!
濁りで発泡という珍しいお酒です。
濁りの部分が下に溜まるので飲む前に瓶を逆さまににして濁りを下ろすのですがラベルの雪だるまと相まってスノードームのようで飲む前にテンションを上げてくれます。
味わいは甘めで冷やして飲めるの女性でも飲みたい!クリスマスや忘年会におススメです。
出典: Amazon
「ナチュール」は、“自然派”を超える日本酒

さらに、タンク(木桶)ごとに酒質が異なるため、27BY(平成27年酒造年度)の「Un(アン)※数字の1」から始まり、「Cinq(サンク)※数字の5」まで、計5種類がリリースされました。ラベルデザインの線画は、「仙禽」のシンボルとなっている「仙界に棲む鶴」がテーマとなっていて、「Cinq(サンク)」で、一羽の折り鶴が完成します。
精米機も酒造好適米も存在しなかった、はるか昔の酒造りの再現。先人たちへのオマージュとともに、時を超え、ジャンルをも超えた日本酒だからこそ、そこには新しい未来も見えてくるのかもしれません。
※「Un(アン)」「Dois(ドゥー)」「Trois(トロワ)」は完売
ナチュール Quatre(キャトル)
酒母・無濾過原酒
・使用米:ドメーヌ・さくら亀ノ尾
・精米歩合:麹米、掛米ともに90%以上
・使用酵母:天然蔵付き酵母
・ALC度数:14度
・参考価格:2,160円
蔵元のTasting Note
アーモンドを思わせる芳醇で香ばしいトップノート。口に含むと力強くエネルギッシュな酸味が口中に広がり、艶やかな甘みがフィニッシュに顔を出す。落ち着いた深みのある味わいに仕上がりました。
ナチュール Cinq(サンク)
酒母・無濾過原酒
・使用米:ドメーヌ・さくら亀ノ尾
・精米歩合:麹米、掛米ともに90%以上
・使用酵母:天然蔵付き酵母
・ALC度数:14度
・参考価格:2,160〜3,024円
蔵元のTasting Note
スパイスやドライフルーツを思わせる、複雑、かつ、穏やかなトップノート。余韻の長い香りである。口に含むとボリューム感のあるアタック、粒子のように決め細かい酸味がドライ感を演出し、煌びやかで上品な甘みがやさしく酸味をコーティングする。強く、やさしく、生命力に溢れた味わいに仕上がりました。
「モダン仙禽」は、仙禽の王道シリーズ
