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2019年5月、今年も「新茶」の時期がやってきます
新茶とは
童謡・唱歌『茶摘み』に「夏も近づく八十八夜……」という有名な歌詞があるように、立春(2月4日)から数えて八十八夜(88日目)が経過した5月前後に全国各地で茶摘みが行われます。「新茶」とは、この時期に摘み取られたお茶のこと。年に4回ある茶摘みシーズンの中で一番初めに摘み取られるお茶なので、「一番茶」とも呼ばれています。2019年も新茶の季節がやってきました。新茶はいつまで?
新茶は一年のうち限られた時期しか販売されていないイメージがありますが、真空パックや冷凍保存など技術の進化によりインターネットや店頭では年間を通して販売が行われています。しかし、茶葉の鮮度や香りを考えるとその年の夏ごろまでの“旬な時期”に購入するのがおすすめです!また、産地や茶葉の種類によって多少異なりますが、6月中旬から7月上旬の茶葉は「二番茶」、7月下旬から8月上旬の茶葉は「三番茶」、9月下旬から10月上旬の茶葉は「四番茶」と呼ばれ、それぞれ異なる香りや味わいを楽しめます。
「新茶」が好まれる理由
新茶(一番茶)の最大の特徴は、新緑をイメージさせる“爽やかな味わいと香り”。それに加えて「新茶を飲めば一年間無病息災で過ごせる」と言い伝えがあるほど、新芽には冬の間に蓄えた養分がたっぷり!新茶(一番茶)は二番茶や三番茶と比べ、渋み成分である「カテキン」が少なく、旨み・甘み成分の「テアニン」が多く含まれているため、飲みやすさでも人気を集めています。新茶マラソンも!お茶と言えばやっぱり「静岡」
お茶づくりに適した気候や代々受け継がれた生産技術の高さで、全国の茶園面積・収穫量の約40%を占めているのが、日本一の茶どころ・静岡県。「牧の原台地」「天竜川」など県内には20を超えるお茶の産地があることや、毎年4月には、新茶摘みを間近に控えた美しい茶畑や河川を眺めながら走る「掛川・新茶マラソン」が開催されています。静岡県内の有名なお茶の産地
産地 | 特徴 |
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西遠地区 | 県西部、太田川上流域と天竜川上流地域を中心に、いずれも上級茶産地として歴史があります |
中遠茶産地 | 小笠山周辺と牧之原に接する地帯の茶園を主体に、磐田原台地を含む地域で、丘陵地の茶園が多く「特むし茶、深蒸し茶」など特徴ある産地として知られています |
牧之原茶産地 | 静岡県中部の大井川の西岸台地に広がる大茶園は、明治初年に徳川の幕臣や川越人足らの手により開拓の端緒が開かれました。当時、不毛の地として誰もかえりみなかった牧ノ原は、現在広大な茶園がつづき、わが国最大の茶産地となっています。ここには、国立、県立の茶業試験場もあり、新緑のころは、まさに緑萌える大地となります |
川根茶産地 | 南アルプスをみなもととする大井川の上流域に沿った山間斜面の茶園は、やわらかな朝霧につつまれるなど、めぐまれた立地条件と農家の努力で、古くから銘茶の産地として全国にその名を知られています |
志太(しだ)茶産地 | 藤枝・島田・岡部の山間地茶園が大部分で朝比奈川上流は玉露産地として、また、それぞれ河川の流域が主産地で、山間地・平坦地それぞれ特色のある産地が形成されています |
本山(ほんやま)茶産地 | 静岡市を流れる安倍川流域を中心とする産地で、上流地帯は本山と呼ばれる良質茶産地です。歴史も古く、面積も多い特色ある産地を形成しています |
清水茶産地 | 旧清水市を中心とした産地は、「駿河の清見」の茶として古くから知られ、日本平や興津川流域に多く生産されています |
富士・沼津茶産地 | 旧清水市を中心とした産地は、「駿河の清見」の茶として古くから知られ、日本平や興津川流域に多く生産されています |