
出典:写真AC
「樹になるゼリー」とも呼ばれる紅まどんな。冬の限られた時期にしか食べられないプレミアム柑橘として少しずつ知られるようになってきました。
柑橘(かんきつ)類の概念を変えるとまで言わしめたプルプルの食感と甘みは、食べた人を虜にしています。今回は、紅まどんなの収穫時期やむき方、栄養価などをご紹介しています。ネットでお取り寄せできるおすすめ品やアレンジレシピなど、紅まどんなの魅力を徹底的にお伝えします。
紅まどんなとは?

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紅まどんなは、温州みかんの仲間である南香と天草を交配して生まれた新しい品種です。早熟で高品質なタンゴール(みかんとオレンジを交配した柑橘類の総称)タイプで、正式な品種名は「愛媛果試第28号」と呼ばれています。甘い果汁をたっぷり蓄えたプルプルの食感は、従来のみかんとは全く異なるもので「樹になるゼリー」とも呼ばれています。愛媛県伊予市のふるさと納税の返礼品に使われたこともあり、近年人気が高まってきました。果皮が非常に薄いので、
そのままむいて食べるというよりは、ナイフできれいにカットする食べ方がおすすめです。中の薄皮も透けるように薄いので、とろけるような食感を楽しめます。
紅まどんなの価格帯は?

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とろけるようなおいしさということもあり、紅まどんなの価格は少し高めです。等級によっては、
1箱5,000円を超えるものも珍しくありません。大玉でグレードの高いものは、一個当たり700円以上になることも。とはいえ紅まどんなが旬を迎える冬の時期には、大きさが不ぞろいな訳ありの商品も出回ります。お取り寄せサイトや農園のショップ、直売所をこまめにチェックしておくと、格安の値段で購入できるチャンスが巡ってくるかも。ちなみに商品についている「赤秀」や「青秀」とは、等級の名前です。
秀>優>良の順でランクが高く、青よりも赤のほうが高級とされています。つまり最上級は「赤秀」で、その次は「青秀」というわけですね。しかし紅まどんなには「赤秀」を超える最高級品もあるんです。「匠と極」と呼ばれる等級は、
「赤秀」の中でも糖度13度以上の大玉を機械と人の目で選りすぐった逸品。目上の方へのお歳暮や贈答用にするなら「赤秀」か「匠と極」を選びたいですね。
愛媛オリジナル品種の紅まどんな

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紅まどんなの主産地は愛媛県です。愛媛県は、紅まどんな以外にも「せとか」等の高級柑橘類を多く産出していることでも知られています。瀬戸内の温暖な気候が、温暖な気候を好む柑橘類とよく合っているといわれています。紅まどんなは愛媛県のオリジナル品種で、
現在のところ県内でしか栽培されていません。産出量もさほど多くないので、とても希少なフルーツだといえるでしょう。
媛まどんなとの違いは?
紅まどんな以外にも、愛媛県にはよく似た名称の柑橘類があります。「媛まどんな」「愛媛まどんな」「瀬戸のまどんな」「中島まどんな」「愛果」などがこれにあたりますが、実はこれらはすべて同じ品種です。JAを介さずに独自のルートで出荷しているため、別の名前で呼ばれているのです。
名前は違っても品種は同じなので、味や香りにはまったく遜色ありません。
紅まどんなのもとになった「南香」と「天草」ってどんなみかん?
宮崎県を中心に作られている南香みかんは、12月に旬を迎える早生のみかんです。
プチプチした果肉とさわやかな甘みが特徴です。一方、天草みかんは長崎を中心に作られているみかんです。
皮と薄皮が非常に薄く、甘みが強いところは紅まどんなとよく似ていますね。どちらも種が少ないので食べやすいので、高級柑橘類として人気の高い品種です。紅まどんなは、この2種類のみかんを交配して生まれました。
紅まどんなの旬の時期は?食べ頃っていつ?

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紅まどんなは愛媛みかんのように
『お歳暮・クリスマス商戦にギフトや贈答品として使える早熟な柑橘類を』、というコンセプトのもとに開発されました。そのため、出荷が始まるのは11月下旬に入ってからです。食べ頃もそのくらいの時期から始まります。以前は解禁日を設けていたようですが、よりベストな状態で出荷するため現在は撤廃されています。出荷はクリスマス前後までで、遅くとも年内に収穫時期が終わるのが普通です。もともとの流通量が多くないので、確実に手に入れたいときは10月頃から農園の通販サイトや売り場をチェックしておくことをおすすめします。楽天市場やAmazonでも買うことができます。
紅まどんなのカロリーや栄養価は?

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紅まどんなのカロリー
紅まどんなのカロリーは、100グラム当たり52kcal。80%を水分を占めています。1個当たり200g〜300g程度が平均なので、一つ全部食べると100~150kcal程度ということになります。りんごが100グラムあたり54kcal、同じ柑橘類のカラマンダリンが65kcalといわれているので、それほど高カロリーというわけではありませんね。
紅まどんなは糖度10.5度、酸度1.2%未満のもの出荷できないと定められています。厳しい基準をクリアしたものしか「紅まどんな」と名乗れないというわけです。
紅まどんなの栄養価

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カロテン
みかん類に豊富に含まれているカロテンは体内に取り込まれるとビタミンAへと変化します。ビタミンAは抗酸化ビタミンとも呼ばれており、
活性酸素の発生を抑える作用があることが知られています。果物や野菜の鮮やかなオレンジ色はカロテン由来のものが多く、男女や年代を問わず積極的にとりたい成分です。
Bクリプトキサンチン
抗酸化力が強く、がん予防や健康増進に効果が期待できる成分です。柑橘類全般に含まれていることが近年の研究で判明し、注目を集めています。骨密度の維持、肝機能向上、動脈硬化のリスク軽減に有益だというデータも発表されました。
骨粗しょう症のリスクが高い女性にとっては重要な成分だと言えますね。
ビタミンC
コラーゲンをつくるのに欠かせないビタミンCは美肌や粘膜の維持に重要な役割をはたしています。野菜や果物、特に柑橘類全般に多く含まれています。ビタミンCは水溶性なので、ゆでたり水にさらしたりすると溶けだしてしまいます。その点、生のまま食べられる柑橘類なら含まれているビタミンCをそのまま摂取できるのがうれしいですね。
クエン酸
体内でアルカリ性に変わり、
心身の疲労軽減に効果を発揮します。ストレスの多い現代人は積極的に摂りたい成分の一つです。これも柑橘類に豊富に含まれていることが知られています。
ペクチン
ペクチンは、コレステロール抑制、便秘、糖尿病、動脈硬化等に有効だとされています。柑橘類の薄皮(じょうのう膜)に豊富に含まれていますが、そのまま食べるにはちょっと口触りが悪いですよね。その点、紅まどんなは薄皮が薄いので無理なくペクチンを取り入れることができそうです。
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