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焼酎専門バーの店主に聞く!人気おすすめ焼酎25選

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焼酎ロック
出典:写真AC
その手軽さ、ヘルシーさで、種類も銘柄もますます多様化している焼酎。焼酎初心者から上級者まで、本当においしい焼酎を知りたいあなたに贈る焼酎特集。『魔王』『佐藤』など人気の定番商品から、こだわりのレアものまで、焼酎マスターの解説付きで紹介します!

焼酎の魅力って?

焼酎は日本酒などに比べてカロリー低めで、糖質やプリン体がゼロ。飲み過ぎても翌日に残りにくいという、酒好きはまるで救世主のような存在。飲み方もロック、水割り、お湯割りと、度数を調整しながら、季節や好みに応じて自分のペースで飲めるうえに、チューハイ、梅干し入り、お茶割、さらには焼酎ハイボールなどさまざまにアレンジが楽しめるのも魅力です。

かつては「匂いが強い」と言われていた芋焼酎も飲めば飲むほど「クセになる味」。知れば知るほどハマってしまう…それが焼酎の魅力なのです。

焼酎のおすすめは、やっぱり本場九州の焼酎マスターに聞け!

焼酎ブームに火を付けた芋焼酎といえば鹿児島、宮崎。香ばしい麦の風味にファンも多い麦焼酎で有名な大分・長崎。そして、上品で飲みやすい米焼酎なら熊本、福岡…。そう、焼酎といえばやっぱり九州。九州には、ご存じ「森伊蔵」「村尾」「魔王」の“3M”と呼ばれる人気のプレミアム焼酎を生み出した有名メーカーをはじめ、大小さまざまな焼酎醸造所があります。

そこで、今回は福岡で人気の焼酎バーを営む、焼酎の達人に協力を要請。九州の焼酎を知り尽くした豊富な知識と経験から、巷にあふれる人気銘柄のなかでおすすめ焼酎を初級・中級・上級者別に紹介してもらいました。大隈さんだからこそ教えられるこだわりの銘酒10選もあるのでお楽しみに!

焼酎バー「土竜(もぐら)」の店主・大隈正智さん(焼酎アドバイザー)

大隈さん
撮影: 大迫章代

<大隈さんプロフィール>
福岡市内で常時500種類の品ぞろえを誇る焼酎バーの店主で、焼酎アドバイザーの資格も持つ。元はワイン好きだったというが、ある日イタリア料理店で『森伊蔵』に出会い、焼酎に開眼。焼酎好きが高じて15年前に同店をオープン。年に2回は鹿児島・宮崎の酒店や蔵元に直接足を運び焼酎を買い付ける。「九州の焼酎はほとんど飲んだことがある」という焼酎の達人(マスター)で、地元酒屋がプロデュースするプライベートブランドにも詳しい。


魔王や佐藤も!定番&人気のおすすめ焼酎15本!

焼酎といえば、やっぱり芋!初心者にもおすすめの芋焼酎5選

『海』芋/大海酒造(鹿児島県)

芋焼酎 海
「原材料に、日本酒に使われる黄麹と「ベニオトメ」という品種のさつまいもを使用して作られた芋焼酎です。口当たりも“さらさら”としていて、とても飲みやすいので女性に人気ですよ」と大隈さん。垂水温泉水「寿鶴」を使用し、低温発酵と減圧蒸留で丁寧に作られた1本。飲んでみると、確かに芋独特のクセがなく、甘みを感じる柔らかな香りだ。喉ごしも爽快なので、ロック、水割り、冷たいストレートで飲むのがおすすめ。

『黒霧島』芋/霧島酒造(宮崎県)

芋焼酎 黒霧島
撮影: 大迫章代
「『黒霧島』の“黒”は黒麹の黒。芋焼酎はそれまで白麹を使ったものが主流だったのですが、“クロキリ”の登場で、焼酎業界に黒麹ブームが起きました。黒麹焼酎の先駆けになった焼酎ですね。味は「黒麹」仕込みならではのトロッとしたうまみと、キリッとしたドライな飲み口が特徴です。ちなみに白麹を使った芋らしい芋焼酎が『白霧島』。最近は紫芋「ムラサキマサリ」を原料にした上品な香りと甘みのある『赤霧島』も人気があります」。

『三岳』芋/三岳酒造(鹿児島県)

芋焼酎 三岳
撮影: 大迫章代
厳選された鹿児島県産さつまいもを原料に、世界自然遺産・屋久島の水で仕込む焼酎。「まろやかで飲みやすいにも関わらず、しっかりと奥行きがある。それほど芋臭くないのに、飲んだ後にギュッと芋の味わいが戻ってくるのがいい。個人的にも好きな焼酎で、価格的にもリーズナブルなので、家ではテーブルワイン感覚で飲んでいます(笑)」。地元では約半量の湯で割るお湯割りがポピュラーだがストレート、ロック、水割りでもイケる。

『赤兎馬』芋/ 濱田酒造(鹿児島県)

芋焼酎 赤兎馬
撮影: 大迫章代
もともと九州の酒屋数店がプライベートブランドとして手がけた銘柄で九州内限定販売だったが、評判の高さから全国で販売されるようになった人気銘柄。「こちらも飲みやすいのに、しっかりとコクがあり、女性にも人気の芋焼酎です」。大隈さんの言う通り、一口飲むと、華やかな香りとまろやかな味わいがフワ~っと口の中に広がる。この口当りと重厚な味わいは、ゆっくりと丁寧に熟成されたからこそ。ロックや水割りで1年中楽しめそう。

『魔王』芋/白玉醸造合名会社(鹿児島県)

芋焼酎 魔王
撮影: 大迫章代
「フルーティーな味わいで、芋焼酎のイメージを一新した“飲みやすい焼酎”の先駆者です。“魔王”という強烈なネーミングを裏切るまろやかな飲み口がポイント。『海』同様、黄麹を使用しているので、日本酒好きにも好まれます」。ということで、伝説の『魔王』を初体験!さすが『村尾』『森伊蔵』と共に高価で入手困難と名高い“3M”の1本。キリっと冷してストレートかロックでいただきたい高貴な味わいです。刺身にも合いそう。

バリエーションを広げたい!中級者向けおすすめ7選

『㐂六(きろく)』芋/黒木本店(宮崎県)

芋焼酎 㐂六
撮影: 大迫章代
『百年の孤独』『野うさぎの走り』などで知られる宮崎の老舗・黒木本店の人気銘柄。「飲みやすさとしては『三岳』と同じくらい。とはいえ、芋特有の香りや風味、深みはしっかりあります。コクがあるのに後味がすっきりしているのも魅力です」。おすすめの飲み方は、水割りやお湯割り。水割りにするとストレートで飲むよりも風味が増し、お湯割りにすると芋の風味が柔らかくなり丸みのある味わいになるのだ。

『二階堂』麦/二階堂酒造(大分県)

麦焼酎 二階堂
撮影: 大迫章代
大分では『二階堂』を置いていない居酒屋はないというくらい麦焼酎のなかでは大定番の銘柄。麦焼酎は、芋焼酎より飲みやすく、米焼酎よりクセがあるところも人気。「麦焼酎には原料の麦独特の香ばしさと風味があります。麦を原料としたアルコールが多いからか、麦焼酎は欧米の人にも人気が高いですよ」。原料麦100%。麦と麦麹で仕込まれ、減圧蒸留機で製成された『二階堂』は芳酵な香りでまろやかな舌ざわり。お湯割りにも合う。

『中々(なかなか)』麦/黒木本店(宮崎県)

麦焼酎 中々
撮影: 大迫章代
「『百年の孤独』で知られる黒木本店の麦焼酎です。麦独特の香ばしさは残しつつ、まろやかで飲みやすい口当たりが人気です」。まるでウィスキーのようなコクとキャラメルのような甘い風味が特徴ながら後口はスッキリ。伝統の製法、妥協を許さない焼酎造りに定評がある黒木本店ならではの上品な味だ。しっかりとした焼酎の骨格と上品な余韻も堪能するならぜひお湯割りで。繊細な甘みと香ばしさが引き立ち、より深い味わいを楽しめる。

『吟香 鳥飼(ぎんか とりかい)』米/鳥飼酒造(熊本県)

吟香 鳥飼 米焼酎
撮影: 大迫章代
クセが少なく日本酒党でも違和感なく楽しめる米焼酎。なかでも『鳥飼』は、大隈さんいわく「焼酎らしい味わいがしっかりする“濃い”米焼酎」。確かに「飲みやすい」だけなはない力強さと、吟醸酒に引けをとらない華やかな香りが…!酒造好適米「山田錦」「五百万石」を原材料に、自家培養の酵母と黄麹で仕込み、低温発酵・減圧蒸留で作られている。当然和食にもぴったり。ロックかクラッシュアイスで豊かな吟醸香を堪能しよう。

『森伊蔵』芋/森伊蔵酒造(鹿児島県)

芋焼酎 森伊蔵
撮影: 大迫章代
こちらも3Mの1本。大隈さんに焼酎の美味しさを教えてくれた1本でもある。「昔ながらの “かめつぼ仕込み”のため、芋独特の香りが和らぐうえに、口当たりが非常にまろやかで飲みやすいんです。とはいえ、芋らしいしっかりした飲みごたえもあるため、芋好きの評価も高いです」。高価で入手困難なのは、昔ながらの酒蔵で少量生産・高品質の焼酎づくりをしているため。地下洞窟のかめ壺で3年間長期熟成した「森伊蔵 極上の一滴」もある。

『伊佐美』芋/合資会社甲斐商店(鹿児島県)

芋焼酎 伊佐美
撮影: 大迫章代
「元祖プレミアム焼酎といえばこれ。“ザ・芋”という力強く深い味わいで、真の芋好きには絶大な人気があります。『森伊蔵』や『村尾』よりも前から、芋焼酎ファンの間で知られていた焼酎で、白麹が主流の時代から黒麹仕込みでした。のど越しで言えば“クロキリ”よりもドライかな。素朴ながらバランスがとれた通好みの味ですね」。何となくレトロなラベルも味がある。ストレートかお湯割りで芋ならではの香りを楽しむのもいい。

『佐藤 黒』芋/佐藤酒造(鹿児島県)

芋焼酎 佐藤 黒
撮影: 大迫章代
3Mと肩を並べるほどの人気銘柄。鹿児島県霧島市の佐藤酒造の代表的な焼酎。正式な銘柄名は『佐藤 黒麹仕込』だ。ちなみに白麹仕込みの「佐藤」もある。「『佐藤 黒』は白麹仕込みの「佐藤」と比べ、芋のどっしりとしたボディを感じる骨太な味。にもかかわらず、トゲのないまろやかさも高ポイントです」。ロックはもちろんだが、お湯割りだとその柔らかな甘みが、じわ~っと口のなかに広がる。余韻がクセになりそう。

この香りがクセになる!上級者向けおすすめ3選

『村尾』芋/村尾酒造(鹿児島県)

芋焼酎 村尾
撮影: 大迫章代
こちらも“3M”と呼ばれるプレミアム焼酎の1つ。なんと焼酎造りの天才・村尾寿彦氏が1人で製造しているため生産数が限られ、なかなかお目に掛かることができない幻の銘酒だそう。「味は『伊佐美』をちょっと柔らかくした感じですが、昔ながらのいい芋の風格があります」。当然ながら試飲!うぉ、これは “ザ・芋”。しかし後味は不思議とさわやか。ほのかな甘みとキレの余韻もたまりません…。これが王者の風格か…。芋。深い…。

『百年の孤独』麦/黒木本店(宮崎県)

麦 百年の孤独
撮影: 大迫章代
宮崎出身というだけで、かつてみんなから聞かれました。「『百年の孤独』手に入らない?」…つまり『百年の孤独』を手に入れられればスターになれた時代があったくらい一世を風靡(ふうび)した麦焼酎。「ポイントは、蒸留後の原酒を、ホワイトオークの樽で長期熟成させて、ブレンドし出荷するスタイル。だから色も香りもウィスキーのような洋酒に近いんです」。当然、度数は強いが、その風味を最大限に楽しむためには、ストレートやロックでちびちび飲むのが正解。

『兼八』麦/四ツ谷酒造(大分県)

麦焼酎 兼八
撮影: 大迫章代
「麦焼酎のなかでもダントツの個性派。何と言っても“麦チョコ”のようと評される甘くて香ばしい風味が特徴です。芋焼酎好きでも一度飲むとハマる人が多いですよ」と大隈さん。グラスに鼻を近付けると、すでに期待以上の麦チョコぶり。裸麦を常圧蒸留することで、原料の風味とうまみ、麹の個性をそのまま残す”きれいな原酒”に仕上がるそう。この甘い香りはリキュールにも負けてない!四の五の言わず、ロックでガツンと飲みましょう。

プロ厳選のこだわり焼酎10選

年に2回は、芋焼酎の本場である鹿児島や宮崎の酒店や醸造所を訪ね、直接焼酎を買い付けるという大隈さん。焼酎ファンをうならせる『土竜』の常時500種類のレパートリーは、長年にわたる作り手とのネットワークのたまものだ。そんな焼酎の最前線を知る大隈さんが、自信を持っておすすめするこだわりの焼酎10銘柄をご紹介。人気酒店が手掛ける限定発売のプライベートブランド(PB)など、“知る人ぞ知る”の逸品ばかりだ。


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大迫章代
大迫章代

「人が作ってくれる料理が一番おいしい!」が信条

地鶏が美味しい宮崎出身だから、「何が食べたい?」と聞かれると「鶏」と答えてしまう根っからの鶏好き(酉年生まれ・年齢非公開)。福岡のタウン誌編集者を経て、フリーの映画プロモーター&ライターとして活動。4年前、人生のリフレッシュを兼ねて渡英。コッツウォルズ地方に近い田舎町でボランティアをしながら1年半を過ごす(ちなみに「イギリス料理がまずい」は過去の偏見ですよ)。 ストレス発散は、おいしいお酒とKカルチャー(Kpop・韓流ドラマ・韓国映画)。「人が作ってくれる料理が一番おいしい!」が信条の典型的な「作るより、食べる派」だが、最近は、家飲みのためのおつまみ&家飯レパートリーも開拓中。

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