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毎日の食卓に欠かせないお米ですが、米を洗って炊いてという一連の作業は、毎日のこととなるとちょっと面倒…。そこでおすすめなのが、「無洗米」です。共働き家庭が増えた昨今、日々の炊事を少しでも時短できるようにと無洗米を取り入れる人が増加中です。お米を洗う必要がないため、時短だけでなく寒い冬にはとっても便利です。そこで今回は、
おいしい炊き方やポイントとなる水加減などを紹介します。
無洗米とはどんなお米?普通のお米と無洗米の違いは?

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毎日の家事が、少しでも楽になれば…。そんな人に人気なのが無洗米。共働き家庭はもちろん、自炊が面倒に感じる1人暮らしの人にもおすすめです。また、米を研ぐ必要がなく使用する水が少なく済むため、災害時の非常食として備蓄している人もいるようです。とても便利な無洗米ですが、普通のお米と比較するとどんな違いがあるのでしょうか。
普通のお米と無洗米の違いは「肌ぬか」があるか、ないか
そもそも、無洗米とはどんなお米でしょうか。その文字の意味通り「水で洗う必要がない」お米というのはご存知の方が多いと思います。そもそも普通のお米はなぜ水で研ぐ必要があるのかというと、
精米機で精米した後に米に残る「肌ぬか」という部分を洗い流すためです。肌ぬかが残ったままの米を炊くと、ぬか臭さが残りあまりおいしくありません。無洗米は、この肌ぬかを事前に取り除いたお米です。
無洗米の栄養やカロリーは普通のお米と比べるとどうなの?
無洗米は、普通のお米に比べて栄養が少ないのではと心配する人もいますが、実際は
普通の白米と栄養・カロリーの差はありません。むしろ無洗米の種類によっては、普通のお米よりも栄養価が高いこともあるのです。普通のお米は、水で研いだときに水溶性のあるビタミンB1やナイアシンが流れ出ることがあります。一方、無洗米は加工の仕方によってはこれらの栄養を失うことなく、そのまま摂取することができるのです。
無洗米のデメリットは?

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人気の無洗米ですが、普通のお米に比べて「高い」「おいしくない」という不満を感じる部分もあるようです。また、「無洗米は危険では?」という声も…。そのため、無洗米に興味はあっても、試すまでいかないという人も少なくありません。では、実際のところはどうなのでしょう。無洗米のデメリットとされる部分とその真相をまとめました。
「値段が高い」と割高感に不満!実際は?
スーパーなどで並ぶ普通のお米と無洗米の価格を見比べてみましょう。
確かに、同じ5kg、10kgの量であっても、無洗米のほうがやや高めに設定されていることが多いです。しかし、普通のお米には、米を研いだときに落ちる肌ぬかも含まれていて、5kgの米であれば肌ぬかの量は150g程度。同じ5kgの米であっても、普通のお米と無洗米では200~300円ほどの価格差があるため、150g分を除いてもやや無洗米のほうが高いと言えますが、毎日の手間を考えれば許容の範囲内と考える人も少なくないでしょう。
無洗米は危険って本当?

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積極的に無洗米を取り入れる家庭がある一方、無洗米は「危険」という噂があります。実際、独立行政法人国民生活センターで2002年に発表された無洗米についての報告によると、「どうやって作っているのか不明なため、安全性が不安」といった問い合わせや相談も多くあるそうです。では、無洗米はどうやって作られているのでしょうか。無洗米の作り方はいくつかありますが、主には次の通りです。
1. ヌカ式(BG精米製法)…空気・水以外のものを添加せず、肌ぬかの粘着性を利用して肌ぬかを除去する
2. NTWP(タピオカ式)…米に少量の水を加えて、タピオカでんぷんで吸着させて肌ぬかを除去する
3. 水洗い式…水洗いで肌ぬかを落とし、短時間で乾燥させる
4. その他…ブラシや不織布などを使って、肌ぬか取り除く
いずれも、危険な薬品などを使うことはなく、水やタピオカなど、口に入っても安全なものを使って無洗米は作られているので、安心して食べてくださいね。
「おいしくない」「まずい」という声も…

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無洗米は「おいしくない」「まずい」といった声もよく聞かれますが、
同じ品質の米であれば無洗米の味が劣るということはありません。普通、肌ぬかが付いたままのお米をそのまま炊くとパサパサして味が劣りますが、無洗米はその肌ぬかをはじめから取り除いています。それでも同じ品種の普通の米と無洗米、2種類を用意して同じ条件で炊いてみると、「無洗米よりも、普通のお米のほうがおいしかった」と感じる人が多いかもしれません。実はそれ、炊き方に問題があるかもしれません。
普通のお米と無洗米では、少し炊き方が異なるのです。ぜひ、正しい炊き方をマスターして、無洗米をおいしく楽しみましょう。
→おいしい無洗米の炊き方と正しい保存方法