ようかんパンって?とらやの逸品から【羊羹】の意外な楽しみ方まで一挙紹介

日本の和菓子でも定番の羊羹。その名の由来や歴史とともに、ようかんパンなどの地域に根付いた“アレンジ品”や食習慣を多彩に紹介します。老舗とらやなどの贈答品にぴったりのおすすめ品や、賞味期限も長く、普段使いにぴったりな羊羹などのお得情報もお伝えします。


出典:写真AC
幼い頃、田舎に行くとよく羊羹が出てきました。昔から割と身近な和菓子でしたが「自分で買って食べることのないもの」という印象がありました。ところが、最近お土産でいただいた羊羹がとてもおいしく、羊羹の魅力に開眼。自分でも手土産で持参するほどになりました。そこで、贈り物としてのおすすめはもちろん、自分へのご褒美として、また食べ方をアレンジして楽しむ方法など、広がりを見せる羊羹の世界を一挙にご紹介します。

なぜ羊?羊羹の名前の由来、さらに数え方も

出典:ぱくたそ
羊羹を漢字で書くと「羊」という文字が入るのを不思議に思ったことはありませんか。その語源を辿ると、元は「羊の羹(あつもの=肉や魚のスープ)」、つまり羊肉を使ったスープという意味だったのです。その昔、禅宗文化では禅僧は肉食が禁止されていため、小豆を原料にしたものを羊の肝の形にして蒸し、そこへ汁を入れて出したのがはじまり。羊の羹に見立てた料理が和菓子へ変化するなんて、興味深い由来ですね。

また、羊羹はその数え方も面白いのです。切る前の棒状のものは「一本」、切ったものは「一個・一切れ」と数えるだけでなく、細長い棒状のお菓子は「棹菓子(さおがし)」とも言われるため「一棹(さお)」とも数え、箱に入っている場合は「一箱」「一折」と、その形状で数え方の単位が異なるのです。

アレンジもおもしろい!地域に根ざした羊羹文化

和菓子の定番・羊羹は、独自のアレンジを加わえた地元のカルチャーとしても根付いています。ここからは、おいしい食べ方を追求したいろいろな羊羹をご紹介します。正統派だけじゃないユニークな羊羹の世界は魅力がいっぱいです!


種類もいろいろ!有名なご当地「ようかんパン」

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「ようかんパン」と聞くと「シベリア」を思い出す人もいるのでは?「シベリア」は大正〜昭和初期に人気のあった関東地域の「ようかんパン」で、羊羹をカステラでサンドしたお菓子。このような羊羹を挟んだパンは、ご当地おやつとして今でも各地で人気があるんです。オリジナリティ溢れるいろいろな地域の「ようかんパン」をご紹介しましょう。

北海道ではスーパーやコンビニでも定番

道内で「ようかんパン」はスーパーやコンビニで当然のように売られています。各メーカーから販売されていますが、いずれもパンの上からまるでチョコレートのように羊羹をコーティングしているのが特徴的。中にはホイップクリームが入っていることが多く「羊羹+パン+ホイップクリーム」の三重構造でとにかく甘い!ねじりスタイルの「ようかんツイスト」も有名です。

撮影:たべごと編集部

高知は菱田ベーカリーの「羊羹パン」

老舗・菱田ベーカリーから販売されている「羊羹パン」が有名。「ようかんパン」自体は、昭和40年代頃にごく限られた地域で食べられるようになったそうで「焼きすぎて表面が焦げたパンをごまかすために茶色い羊羹を塗って販売したのが始まり」とのこと。

ITEM
羊羹パン
・内容:5個入り
こしあんの丸いあんパンの上に羊羹をコーティングした甘い羊羹パン


ITEM
羊羹ツイスト
・内容:5個入り
羊羹とホイップクリームの相性が抜群です。

富山には翡翠色の「ヒスイパン」

富山の「ようかんパン」は翡翠色の羊羹がコーティングされた「ヒスイパン」。こしあんが詰まったあんぱんにうぐいす色の羊羹がコーティングされている姿は、「ようかんパン」の中でも非常に珍しい見た目です。

◎富士製パンの「ヒスイパン」 詳しくはこちら

静岡発はバニラクリーム入りのようかんパン

つぶあんをたっぷりと詰めたパンにようかんをかけ、中央にはバニラクリームをトッピングしたユニークパン。「富士製パン」というところが60年間変わらぬ製法で手作りしていて、県内の駅でも見かける人気パンだそう。

◎富士製パンの「ようかんパン」 詳しくはこちら

鹿児島の「ラビットパン」は白あん入り

イケダパンから販売されている「ラビットパン」は、「白あんを包み込み羊羹でコーティング」したまぎれもないようかんパン。昭和32年に発売後、一度姿を消したそうですがリバイバル商品として再登場しました。白つぶあんのあんぱんに羊羹が薄くコーティングされていてとても上品な味なのだとか。

◎イケダパンの「ラビットパン」 詳しくはこちら

会津生まれの「羊羹ファンタジア」

出典:Pixabay
切るたびに絵柄が変わり、三日月から満月へと羽ばたいていく鳥の様子があまりに綺麗と評判の、会津長門屋の羊羹「羊羹ファンタジア Fly me to the moon」。菓銘に有名なジャズナンバーが題されているのもおしゃれで粋な印象を受けます。

お菓子の色合いも美しく、またパッケージデザインも日本画家の舛田玲香さんがファンタジックに描いていて、何をとってもかわいいお菓子。ケーキなどの洋菓子に引けを取らない華やかな和菓子は、世の女性の心を鷲掴みにする羊羹と言ってもいいでしょう。

ITEM
会津長門屋 羊羹ファンタジア Fly to the moon
・サイズ:H97mm×W140mm×D60mm
・重量:600g(箱込み)
・賞味期限:2か月

福井の水羊羹は、なんと冬が旬!



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夏のイメージがある水ようかんですが、福井ではお正月にみんなでこたつに入って食べるというのが地域ならでは光景だとか。元は京都へ奉公に来ている丁稚が、福井へ里帰りする際にようかんを持たせたことが由来しているなど、そのはじまりには諸説あるようですが、今でも福井では水羊羹のことを「丁稚ようかん」とも呼んでいるところに丁稚奉公時代から庶民の味として親しまれてきた歴史を垣間見ることができます。

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家族で一家団欒しながら、薄い箱に流された福井ならではの一枚板の水羊羹をいただくなんて、とても贅沢なひとときではないでしょうか。

通販で買える!福井の水羊かん

小豆、黒糖、寒天以外に添加物は一切不使用。こしあんが口の中でやわらかく溶ける食感が人気で、大きめサイズながらあっという間に食べきってしまうそうです。

ITEM
越前そばの里 越前 水羊かん
・内容:水ようかん450g×3箱
・外箱サイズ:(1箱あたり)225mm×165mm×15mm程度
・賞味期限:冷蔵10日間

母親が毎冬、楽しみにしています。小豆と黒砂糖の甘味ですが、全然くどくありません。食べやすいため、あっという間にひと箱空けてしまいます。



このほかに、福井で水羊羹と言えば「えがわ」というほどスタンダードな「えがわの水羊羹」をはじめ、地元にはいろいろな店のものがあります。なかには、福井県坂井市にあるニュアージュ・リーブルの「白い水ようかん」という白あんと生クリーム入りの水羊羹なんていう進化系も。冬の福井で食べ比べ!というのも楽しそうです。

季節のご挨拶品・贈答品におすすめの羊羹 5選

歴史ある「とらや」

羊羹と言えば「とらや」と言っても過言ではないほどその知名度は高く、1586年より御所にお菓子を献上している由緒正しき和菓子の名店です。老舗の有名ブランドですが、伝統を大事にしながらも常に新しいお菓子をつくり続けているスピリットも持ち合わせ、季節の銘菓を送り出しています。

ITEM
とらや 竹皮包羊羹 2本入
・サイズ:26.1×13.7×5.2cm
・重さ:1.68kg
・賞味期限: 製造から1年

お世話になった方にプレゼントしました。大好物だといわれ とても喜ばれました。プレゼントして良かったと思いました。


佐賀が誇る「小城羊羹」

佐賀は日本で一二を争う羊羹の消費県。なかでも小城市には羊羹を販売する店が多く集まり、ほとんどの家庭で羊羹が常備されているそう。「小城羊羹」は25社ほどが加盟する協同組合があるほどの地域名産品。やわらかくしっとりした食感ですが、空気に触れることで表面の糖分が固まり、氷砂糖のような食感に変化。その食感も楽しい羊羹です。

ITEM
増田の小城羊羹 昔風手造り 3本詰合せ
・商品内容:小倉、挽茶、栗 各1本 
・内容量:260g×3本

いずれの味も美味しかったですが、抹茶の昔羊羹が特に上品な甘さで絶品でした。


京都・七條甘春堂の「天の川」は夏限定

京都の「七條甘春堂」の羊羹「天の川」は、夜空に浮かぶ星屑をイメージして七夕の世界を描いた羊羹。琥珀羹の下は複雑な2層づくりなのに、その味わいはあっさりと上品だそう。夏菓子のため販売時期は限定されていますが、確かにその時季には「ぜひ取り寄せたい」と心動かされる、目にも美しい羊羹です。

石川・松葉屋の銘菓「月よみ山路」

石川県松葉屋の銘菓「月よみ山路」。中に栗が入っている蒸し羊羹です。竹皮に包んで蒸し上げた羊羹には大きな栗がゴロゴロ。あんには葛が練りこんであるので食感はもちもち。たまらないおいしさです。甘さも控えめなので一人で何棹でも食べられる自信があります。お土産にも、週末のお楽しみにも、いつでも食べたい羊羹です。

ITEM
松葉屋 月よみ山路 1棹
・賞味期限:製造日から7日
・内容量:1棹(200g)
・保存方法:常温で保管

以前金沢に旅行に行ったときに高評価だったので、たまたま宿泊先の近くだった松葉屋に訪問。
その当時も変わらずのおいしさで、翌日も訪問しお土産と自宅用に購入しました。
先月は金沢旅行した友人に依頼し購入してきてもらいましたが、再びご縁ですね、Amazonで見つけてしまったので、ついポチポチポチポチポチと5棹購入。


新潟からは西洋梨「ルレクチェ」を使った水羊羹

新潟にある「丸屋本店」のルレクチェ水羊羹は、西洋梨ル・レクチェを使った羊羹。ルレクチェとはフランス生まれの高級洋梨で、西洋梨の中でも特別栽培が難しいそう。そしてその国内生産シェアの大半を占めているのが、実は新潟。希少な西洋梨・ルレクチェでつくる水羊羹はみすみずしくさっぱりなのになめらか…。まさにグルメ大国・新潟の奇跡の羊羹。

ITEM
ル レクチェ旬菓撰
・内容:ル レクチェ梨まん、ル レクチェ水羊羹、ル レクチェ、梨の実

「冷凍羊羹」など新しい食べ方で自己流にアレンジ!



出典:ぱくたそ
一度開けてしまっても、羊羹は食べきれずに残ってしまうこともあるかと思います。そんなとき「保存はどうしたらいいの?」と困ったことはありませんか。実は和菓子は冷凍することで、記載されている賞味期限よりもずっと日持ちするんです。そして保存目的でも冷凍して凍らせて食べる「冷凍羊羹」という新しい食べ方が、一部の和菓子ファンの間では密かなブームになっています。

「冷凍羊羹」という意外な楽しみ方

「冷凍羊羹」とは、羊羹を冷凍庫で凍らせてそのまま食べる楽しみ方。あんには砂糖を多く使用しているため、冷凍しても固くなり過ぎずおいしくいただけるのだそう。ほどよい硬さに解凍して、水分が抜け切る前に食べると美味なのだとか!

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芋羊羹

凍らせると食感が変わって、芋シャーベットのような別のデザートに!?

ITEM
【鳴門金時芋100%使用】高級芋ようかん3本セット
・内容量:約380g×3本セット
・賞味期限:製造より常温180日

杉本屋製菓 9個入お好みようかん

いろいろな種類が入っている一口サイズなので、凍らせても食べやすそうです。
ITEM
杉本屋製菓 9個入お好みようかん
・商品重量:372 g
・梱包サイズ:4.5 x 19 x 15.1 cm

実家に帰省する際のお土産の一つとして購入してみました。甘い物好きな祖父母が気に入っていて良かったです。色々な味が入っていて、飽きずに楽しめると思います。1週間ほど滞在しましたが、帰る頃には一袋無くなっていました(笑)


賞味期限が長めで、日持ちするから楽しみやすい!

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正統派からご当地グルメまで、羊羹の楽しみ方は今や無限大。もともと保存性が高く、賞味期限も長いものが多いから、贈答品にも向いていますし、常備おやつにもぴったりです。さらに手作りすれば、好きな甘さでつくれて、チョコやマシュマロなどでアレンジという可能性も。あなたも羊羹を楽しんでみませんか?

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番匠郁
番匠郁

ライター時々料理人

道産子と九州男児のハーフ。関西弁、大分弁、金沢弁を話すトライリンガル。
アーティスト山村幸則氏の作品制作に携わったことをきっかけに、働き方や住む場所に捉われない生き方を模索するようになる。
コミュニケーションアートを通してまちづくりに関わるなか、「人の集まる場所には食がある」ことに気がつき、以来、食を媒介した街・人・アートの仲立ちプロジェクトを幅広く展開。
役者として舞台に立ちながら開始した劇場ケータリング”劇場メシ”では、演者やスタッフを食で支える裏方の裏方として活動。生産現場にも足を運び、土を耕し自ら収穫して料理をつくる体育会系ライター。
動画作成チーム”ButterToast”ではシナリオも担当。

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